家庭のお風呂での入浴介助

家庭のお風呂での入浴介助

家庭のお風呂での入浴介助

身体障害に加え知的な障害も伴っている人を、自宅の普通のお風呂に入れる苦労をご紹介します。障害の状況によって、お風呂の設備の状況によって、実際には様々な対応方法があります。一つのケーススタディとしてご理解ください。

 

気を付けることに、温度差があります。特に冬場が要注意です。脱衣する場所が寒い、お風呂が寒い場合は、ストーブの使用、入浴前にシャワーをだして浴室内を温めるなどの配慮が望ましいところです。逆に湯温は温めが基本です。健康な人でも同じですが、なるべく温度差を少なくしてあげます。

 

出来ることなら、介助は2名体制でおこないたいところです。中で洗う人と、外で身体を拭き着替えさせる人がいると介助は楽です。ただ、そうはいかないご家庭が多いと思います。一人二役で頑張ります。その場合は、冬場は介助の人も寒い。手早く自分の着替えも出来るように、準備をしておきます。

 

介助のマニュアルなどには、腰を痛めるので体重20キロ以上の人の移動は、必ず二人で・・・、などとありますが、現実の家庭での入浴介助では無理。一人で障害のある人を支える動きをせざるを得ません。

 

お風呂の設備や障害の状況、そして介助者の体力を総合的に勘案して、なるべく負担の少ない入浴動線を確立します。せめてつかまり立ちが出来るレベルの障害のある人だと、まだ楽です。つかまり立ちも出来ない人の場合は、お風呂のためのヘルパーさんに来てもらうことを検討したほうがよいでしょう。

 

障害のある人を浴槽に入れてちょっと目を離している隙に、大発作を起こしてしまい、慌てた経験があります。あわや溺死させてしまうところでした。リスクのある人からは、目を離していけません。

 

また発作状態で浴槽から引き上げるのはとても大変でした。力ずくで無理やり引き上げたので、あとでよく見ると障害のある人の身体のあちこちに痣が出来ていました。

 

救急隊員の人のアドバイスは、そういう場合はお風呂のお湯を抜けばいい、でした。なるほどその通りです。慌てていると気が回りません。日頃からいざという時を想定した、イメージトレーニングをしておくべきと反省しました。

 

自分で自分の体調を管理できる人ならいいのですが、そうでない場合は介助者が体調をチェック。入浴前の状態を観察し、元気がない、逆に異常に興奮している、などの症状がある場合は要注意。検温をはじめ、その人に必要なバイタルチェックを行い、何か問題がある場合は入浴を延期します。無理は禁物です。

 

ちょっとした道具で、入浴介助が楽になることがあります。使いやすい椅子、もう一本の手すり、浴槽の上に置く座れる台、など状況に応じて導入を検討します。

 

毎日のお風呂が楽しみな障害のある人と、楽に介助したい家族。お風呂は重大事です。それぞれの家庭で、様々な工夫があるとご理解ください。