アトレ秋葉原1(東京都千代田区2015/07)

アトレ秋葉原1

~元「アキハバラデパート」です、アトレ秋葉原になって5年目になりました~

アトレ秋葉原1

JRの駅ビル事業「アトレ」。運営会社は、その名も「(株)アトレ」です。

公開されているデータでみると、2014年度の「アトレ秋葉原」の売上金額は約49億円。アトレの中でトップの売上なのは、元「ロンロン」の「吉祥寺アトレ」で、約271億円。

元「アキハバラデパート」の「アトレ秋葉原」と、元「ロンロン」の「吉祥寺アトレ」は、これほど売上に差があるのですね。

 

「アトレ秋葉原1」は2010年の開業です。したがって基本構造はバリアフリー。たたし、JRのホームから直結する入口は階段を通ります。車椅子ユーザーは、1F入口からご利用下さい。

 

1Fから6Fまでの構造。エレベーターは二基。エスカレーター利用客が多いので、それほど混まないエレベーターです。

 

障害者用トイレは2Fの一か所だけ。5年経過したビルとしては、全体的には古びた印象はありませんが、ここの障害者用トイレのドアはかなりくたびれてきています。利用頻度が高いのでしょう。

 

秋葉原は、利用客の数に対して絶対的なトイレ数が足りないエリア。更に障害者用トイレとなると、絶対数が少ないエリアです。ベビーカー族に加えて、アキバで着替えたい人も大勢いる印象。出来れば「アトレ秋葉原1」の1Fと3Fにも、障害者用トイレがあるとよかったのですが。

 

開業して5年が経過しましたが、ほとんど店舗の入れ替えはないようです。テナント各店舗とも営業が順調なのでしょう。

秋葉原はこの街自体を目的にする人も多い、いわば観光の街ですが、重要なターミナルであり、鉄道の乗り換えの駅でもあります。

どちらかと言えば、「アトレ秋葉原1」は乗り換え客向けのマーケティングで、それも女性向け。そういう商業施設は他にないので、一人勝ちの状況になっています。

 

1Fから3Fが一般商業店舗のフロア。4Fは喫茶&グルメ店の専用フロアで、エスカレーターやエレベーターで4Fに行くと、いきなり「いらっしゃいませ」と言われます。飲食をする気の無い人は、4Fには立ち寄らない方が無難です。

ちなみにこの4Fの飲食店は、JRの各停総武線のホームと同じ高さで、ホームを眺めながらお茶を楽しむことができる設計になっています。

 

開業当初からちょっと不思議なのは5Fと6Fに入る“女性専用”の施設。フィットネスクラブやリラクゼーションの施設です。5Fと6Fへは、エスカレーターなく、エレベーターだけ。つまり明らかに設計時点から、女性専用施設の入居が決まっていて、一般商業店舗、一般物販店の入店はまったく想定されていないわけです。

 

将来にわたっても、ずっと“クローズド”な施設が入るしかない設計。何か建築条件の制約があるのかもしれませんが、どうも腑に落ちない設計です。

 

更に開業時に違和感があったのは、秋葉原という男性中心の街になぜ女性専用施設を誘致したのかという点。女性が積極的に、よりによって秋葉原の地に、フィットネスやリラクゼーションの場を求めるとは思えなかったのですが、開業5年しても営業が続いているのですから、しっかりとお客さんを掴んでいるのでしょう。先入観でマーケットを判断してはいけません。

 

商売の話ついでに、さらにバリアフリー論から脱線しますが、この運営会社の(株)アトレは、財務諸表を見るかぎり超優良会社です。事実上の無借金経営で高収益体質。盤石の財務基盤、営業基盤をもっています。これは余裕がありますね。障害者用トイレの改装くらい、どんどん進めてもらいましょう。

 

ヨドバシカメラの開発をはじめ、この10年間で、秋葉原駅周辺はとても変わりました。昔日の面影が無いといっても過言ではありません。その変化の一つの象徴が、アキハバラデパートからアトレへの建て替えです。

 

それでも早や5年が経過。時代は更に変化。秋葉原初の女性向け施設として、更なる充実が求められています。他に無いのですから、もっと女性に特化した商業施設に進化していいのではないでしょうか。女性が行列するようなスイーツショップの誘致など、新しい施策を期待します。