東京都写真美術館「ヒューマン・スプリング」(東京都目黒区2019/04)

~大きなインスタレーションで人間の春を表現した志賀理江子氏の個展~

 

○新作による個展

「志賀理江子 ヒューマン・スプリング」は、東京都写真美術館(TOP)で2019年3月5日から5月6日の開催。観覧料は障害者手帳の提示で本人と介助者2名まで無料に減免されます。

志賀理江子氏の新作個展です。大きなインスタレーションを用いた展示で、車椅子からの鑑賞に問題はありません。会場のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

志賀理江子 ヒューマン・スプリング

○ワンフロアに20のインスタレーション

会場はTOP 2F展示室。この空間を仕切りなしでワンフロアとして使用します。その広い空間に、高さ150㎝×横180㎝×奥行60㎝ほどのインタレーションを20個配置。前面、横面、裏面に作品が並びます。

志賀理江子 ヒューマン・スプリング

○展示室内はゆとりあるスペース

20個のインスタレーションは、十分にゆとりのある間隔で配置され、インスタレーション間を車椅子で問題なく移動できます。また作品は大きなサイズなので、車椅子からの鑑賞は問題ありません。

展示室には2本の柱があります。この柱の近くだけは空間が狭くなりますが、車椅子からの作品鑑賞が不能なレベルではありません。

志賀理江子 ヒューマン・スプリング

○東北に住み、被災する

志賀理江子氏は2008年から宮城県に移住し、東日本大震災で被災しました。その体験が作品に込められています。

廃墟になったCVSの写真があります。帰宅困難エリア、福島県双葉町のCVSです。

東京都写真美術館

○展示室奥から裏面を眺める

作品の楽しみ方は鑑賞者一人一人の自由です。インスタレーションの裏面は、すべて同じ人物写真が掲示されます。展示室の奥から、同じ写真ばかりが並ぶ20個のインスタレーションの裏面を鑑賞するのも、面白い体験でした。

 

 

東京都写真美術館は改修されてバリアフリーになりました。「志賀理江子 ヒューマン・スプリング」は、車椅子でとても鑑賞しやすい展示です。

東京都写真美術館「写真の起源 英国」(東京都目黒区2019/04)

~車椅子で横から鑑賞できるケースが使用されています、19世紀の写真展~

 

○手荷物検査あり

1830年代から60年代を中心にした古い写真の企画展です。英国から借りた貴重な資料を展示。そのため東京都写真美術館(TOP)では珍しく、手荷物検査があります。

会場はTOP3階展示室。2019年3月5日から5月6日までの開催。観覧料は、障害者手帳の提示で本人と介助者2名まで無料に減免されます。1Fの総合受付で観覧手続きを行ってください。

東京都写真美術館

○横から見える展示ケースあり

ほとんどの作品は壁面展示で、車椅子での鑑賞に大きな問題はありません。

一部展示ケース内に平面に置かれた作品があります。本展で使用されている展示ケースは横の面もガラス構造で、車椅子目線で横から鑑賞することができます。ただし作品は傾斜展示されていないので、真横から見ることになります。

 

○カバーで覆われた作品も

古い写真作品なので展示室内の照明は落とし気味で、空調は19℃に管理されます。

とくに傷みやすい作品は、壁面展示に布カバーがかけられ、鑑賞者がカバーを上にあげて鑑賞します。カバーを完全に上に持ち上げることは、車椅子からでは手が届かないので無理でした。

写真の起源 英国

○大英帝国の繁栄を知る

写真作品としての芸術性を楽しむ他に、19世紀の英国の様子を知る楽しみがあります。幕末から明治にかけて、渡英した日本人が英国の様子にどれだけ驚いたのか、想像できます。

来日した英国カメラマンが写した同時代の日本および日本人の写真と、英国との比較も楽しい見方です。

東京都写真美術館

 

館内は少し肌寒い温度に管理されています。冷房に弱い方は注意してください。

東京都写真美術館「戦禍の記憶」(東京都目黒区2019/04)

~その目は何を見たのか、戦争の犠牲者を撮る大石芳野氏の写真展~

 

○胸が痛くなる写真展

パンフレットの写真は、戦争で親族の多くを失った女性が、その事実を語る顔です。展示される作品の多くは、戦争の犠牲者の眼差しを写しとっています。作品にはそれぞれどのような状況の写真なのか説明が掲示されています。

戦禍の記憶 大石芳野写真展

○会場のバリアフリー状況

「戦禍の記憶 大石芳野写真展」は、東京都写真美術館(TOP)B1展示室で、2019年3月23日から5月12日の開催。観覧料は、障害者手帳の提示で本人と介助者2名まで無料に減免されます。1F総合案内で観覧手続きを行ってください。

B1へは2基のエレベーターで移動します。会場内はフラットで、スペースの余裕は十分にあり、車椅子での鑑賞に問題はありません。

戦禍の記憶 大石芳野写真展

○壁面に沿って車椅子で移動

作品は壁面展示されます。どのような順番で見ても問題はありませんが、左まわりで壁面に沿って会場内を廻る人が多いようです。

太平洋戦争、広島、長崎、沖縄。海外ではコソボ、スーダン、カンボジア、ラオス。そしてホロコーストの写真もあります。

犠牲になった直後の人、戦争の最中に生きている人、遠い過去に辛い経験をした人、その悲劇を一生負っている人。写真家のレンズは戦禍の記憶を写します。

戦禍の記憶 大石芳野写真展

○展示作品数は約150点

会場は広く、展示作品数は約150点になります。丁寧に鑑賞すると時間がかかる企画展です。東京都写真美術館

 

「戦禍の記憶 大石芳野写真展」は、車椅子で鑑賞できる企画展です。時間に余裕をもって来場してください。