舞鶴赤れんが博物館(京都府舞鶴市2016/09)

~明治時代の倉庫ですが車椅子で見学できます、世界のレンガを集めたテーマ博物館~

 

海軍の町舞鶴に数多く残る、旧海軍が建てた赤レンガ倉庫の一号館。レンガ有料テーマ博物館として一般公開されています。

 

明治36年に魚雷の倉庫として建てられた倉庫ですが、スロープ対応、エレベーター設置、障害者用トイレあり、とバリアフリー。車椅子で見学ができる博物館です。

 

駐車場は無料。障害者用駐車場は、やや解り難いのですが、博物館敷地入口に設置されています。

駐車場から博物館の建物までは、最短でも30mほど距離があり、屋根はありません。雨の日は濡れるのでご注意ください。

 

建物の入口付近は段差ありのスロープ対応。建物に入ると受付があります。

入館料は障害者手帳の提示で、本人は半額、介助者1名が無料に減免。

博物館は2フロア構成。エレベーターは1基、障害者用トイレは1Fにあります。

残念ながらトイレはやや狭く、介助者と一緒に利用すると苦戦するレベルです。

展示スペースは1F、2Fともフラット。車椅子での展示の見学に大きな問題はありません。

 

博物館として1993年に開館。2008年に国指定重要文化財に指定。2016年には、舞鶴の旧鎮守府全体が日本遺産に認定され、この博物館がある赤レンガ倉庫の一号館は、主要構成文化財の一つとなっています。

赤れんが博物館

さて展示内容です。

1Fの最初のコーナーは「古代のれんが」。エジプトやメソポタミアの日干レンガなどが展示されています。

 

次のコーナーは「世界のれんが」。古代ローマのレンガ、古代中国のレンガなどを展示。これらのレンガは、開館担当スタッフが、エジプトやローマ現地に直接交渉して、この博物館のために譲っていただいたモノとのことです。

なんでそんなことが出来たのか、と思ってしまいますが、交渉を担当したスタッフによると、レンガ獲得交渉は案外簡単だったという話。壊れてころがっているレンガを譲り受けるだけなので、ハードルは思ったより低かったそうです。

 

1F展示の目玉は「ホフマン窯コーナー」。かつてレンガ製造の主流であったホフマン窯内部を再現し、レンガの製作方法などを紹介しています。

1Fには事務所やトイレなどもあるので、展示スペースは1F全体の半分ほどのスペース。広さはそれほどない1F展示です。

 

2Fはフロア全体が展示場。展示スペースは1Fの倍の面積があります。

「日本のれんが」、「舞鶴市とれんが」「耐火れんが」「歴史を証言するれんが」と展示が流れます。

「歴史を証言するれんが」コーナーには、広島の原爆ドームのレンガ、アウシュビッツ強制収容所のレンガなどが展示。これらのレンガも、開館担当スタッフが現地で交渉して譲り受けたということです。

 

明治の遺産である赤レンガ倉庫を、レンガの博物館にしてしまった施設です。ユニークでもあり、直球でもある観光企画。レンガの博物館など、滅多にあるものではありません。

赤レンガパークだけではなく、「赤れんが博物館」にも、ぜひお立ち寄りください。

宮津ロイヤルホテル(京都府宮津市2016/09)

~大浴場は脱衣所まで車椅子で行くことができます、天橋立ビューの大規模観光ホテル~

 

エリア最大規模の観光ホテルです。1994年の開業なので、そもそもの設計はそれほどバリアフリーではありませんが、2014年から3期にわけて改装を実施。後付改装ではありますが、バリアフリー水準があがってきました。それでも、ホテル公認の車椅子対応バリアフリールームは、現在2名用の1室だけです。

 

2016年4月に完了した第3期改装後の、車椅子目線でのバリアフリー上の良い点、悪い点を報告します。

 

駐車場の障害者用駐車区画は、ホテルエントランス前の車寄せに一番近いところ。車寄せスペースは屋根有りで、障害者用駐車区画のすぐ手前までは屋根がありますが、障害者用駐車区画自体には屋根がありません。

運転できる介助者がいれば、雨の日でも車椅子利用者は先に車寄せで降りることができますが、自分が運転者の場合は残念ながら少し雨に濡れます。

 

エントランスから1Fロビー周辺はバリアフリー。車椅子での利用に大きな問題はありません。1Fロビー横に、障害者用トイレが設置されています。このトイレは、広さ、設備ともにA級の立派なトイレ。ただし残念ながら、全館で障害者用トイレはこの1カ所だけです。

 

一般の客室はトイレ一体型のユニットバス方式。よくある、出入口に段差のあるユニットバス。車椅子利用者には使いにくい、古いタイプのモノです。

このユニットバスの古さ以外は、特別なバリア構造設備はありません。ごく普通の洋室タイプです。

 

館内のレストラン、食事場は基本的にバリアフリー。車椅子での利用に大きな問題はありません。

宮津ロイヤルホテル

エレベーターはやや狭いタイプ。車椅子と大きな荷物を乗せるカートが一緒に乗ると、ギリギリいっぱい。20世紀のエレベーターのままだと思われます。

 

さて、評価したいのは大浴場のバリアフリー設計。この年代のホテルだと、いらない段差が多いのが一般的ですが、実にすっきりしています。

脱衣所まで車椅子で行くことができます。大浴場内も無駄な段差は少なく、手すり対応もしっかり。

さすがに露店風呂、空中足湯コーナー、サウナ、となるとバリアがありますが、室内大浴場までの利用なら無駄な段差を排除しています。

残念なのは、浴室内用の車椅子の用意がないこと。そういうニーズが無いからでしょうが、簡易車椅子でも配備すればより良くなります。

もちろん大浴場ですから、全く車椅子から降りることが出来ないレベルの障害のある方の利用は厳しいですが、やや足が悪いレベルの人はもちろん、つかまり立ちや介助歩行が出来る人なら入浴可能です。

着替えも広々したフラットな脱衣所で、快適にできます。1994年開業の観光ホテルとしては、車椅子利用者でも利用しやすい大浴場です。

 

お土産品コーナーは充実しています。売店ではなく大型店舗です。売り場面積は100坪以上で、広々したワイド設定の通路に、低い商品陳列棚、品揃えはフルライン。とても車椅子でお買い物をしやすいお店です。

下手な観光地のショップよりも、はるかに利用しやすい。車椅子でのお土産のお買い物スポットとして、お薦めします。

宮津ロイヤルホテル

エリア最大規模の観光ホテルで、ここから見る天橋立は、ちょうど夕陽が落ちる方向。サンセットの美しさは定評があります。

 

ホテルにおけるバリアフリー要件は、その人の障害の状況、生活習慣などによって大きく変わります。よって、一律的にバリアフリーホテルと評価することは、あり得ません。

 

宮津ロイヤルホテルの最新状況は以上です。ご自身の障害からみて利用可能であれば、美しいサンセットを楽しみに、お出かけください。

天橋立大内峠一字観公園(京都府与謝野町2016/09)

~天橋立四大観の中で唯一車だけで行くことが出来ます、車椅子でも楽勝な眺望ポイント~

 

股覗きで有名な天橋立ビュー。四方向それぞれに、高台から天橋立を望むポイントがありますが、この「大内峠一字観公園」だけが、車でそのまま現地まで行き、車椅子で「一字観」を望むことができます。

他の3カ所は、ケーブルカー、リフト、階段上りなどが必要。

一般的な評価は4つの中で一番低いポイントですが、車椅子利用者にはお薦めポイントです。

大内峠一字観公園

天橋立四大観のご紹介です。天橋立が天に舞う龍に見える「飛龍観」は「天橋立ビューランド」からの眺め。スロープカーまたはリフトで上る有料遊園地の中にあるビューポイントです。

傘松公園からは「斜め一文字」。ここもケーブルカー利用です。

「雪舟観」は階段を登る山の上。車椅子では歯が立ちません。

そして「大内峠一字観公園」から望めるのは「一字観」。天橋立が横一文字に見える眺望ポイントです。

 

「大内峠一字観公園」は、パノラマコテージ、キャンプ施設のある公園です。

天橋立ビューのパノラマコテージは素敵ですが、いずれも階段の上。残念ながらコテージの車椅子での利用は難しい、諦めましょう。

コテージやキャンプ施設を利用しなければ、公園の利用は無料です。

駐車場の近くにあるトイレ棟には、障害者用トイレが併設されていますが、トイレのレベルはB級だと思ってください。

 

駐車場には障害者用の駐車区画はありません。駐車場のすぐ横に公園の管理棟があり、そのすぐ横の場所から「一字観」を望むことができます。

更に先に行くと、展望台がありますが、そこまでは、ややデコボコの未舗装ルート。車椅子で行けないことはないのですが、駐車場の横の場所から見ても、それほど景観は変わりません。

車椅子で楽に見るなら、手前スポットで十分です。大内峠一字観公園

「大内峠一字観公園」は高台にある公園です。ここに至る道路は上り坂で、舗装路ですが、ところどころ道幅がかなり狭い区間があります。特に天橋立方面からのアクセス路は、狭くて怖い。気を遣う山道です。注意して運転してください。

 

さて「一字観」の眺望としての評価です。横一文字に見えるポイントですから、天橋立の真正面の高台から見ています。

個人的な感想としては、「一字観」よりも、角度のあるポイントから眺めが好きかも。

個人の趣味で眺望に順番を付けると①「雪舟観」②「飛龍観」③「斜め一文字」④「一字観」。

実はバリアフリーな順番を付けると、皮肉なことに全く逆の順番になります。

 

バリアフリー順は客観的ですが、眺望好み純はあくまで主観。先入観を持たずに、「大内峠一字観公園」へお出かけください。ただし道は狭いので、気を付けて。