伊根湾めぐり遊覧船(京都府与謝野町2016/09)

~1F後部デッキ乗船なら車椅子で遊覧できます、舟屋群を海から眺める快適クルーズ~

 

一般に車椅子での船の利用は難しいものですが、この遊覧船は何とかなります。

 

観光船は2隻あり、ほぼ同じ構造。1Fの前半分は冷暖房完備の室内。後ろ半分はオープンデッキ。階段を昇る2Fがフルオープン展望スペース。2Fは階段なので車椅子での利用は無理。

1F前半分の室内席は、やや狭く少しの段差があるドアを開けて入り、席は固定式。

車椅子乗船でのお薦めは、1F後部デッキです。

 

一般に「車椅子可」「バリアフリー対応」という案内になっています。嘘ではありませんが、やはりバリアフリーの限界はあるので、現状を正確にレポートします。

 

遊覧船の出発場所は「日出(ひで)駅」。伊根湾の西側出口付近にあります。ここに至る道は、伊根湾方面からは狭い海沿いの生活道路。反対方面の天橋立側からアクセスすると、狭い道を通らずにすみます。

 

「日出駅」には専用無料駐車場がありますが、障害者駐車区画の設定はありません。駐車区画は昔ながらの狭い枠の設定なので、混雑時は駐車場所をよく選んでご利用ください。

伊根湾めぐり遊覧船

遊覧船の運営会社は「丹後海陸交通(株)」。桟橋のすぐ横にある「日出駅」は、残念ながらバリア施設。1階建ての小さな建物で、チケット売り場とお土産屋さんで構成されています。

建物入口は2段ほどの段差があり、スロープはなし。障害者用トイレはありません。車椅子のままで入ることは出来ない「日出駅」です。

健常な同行者がいない場合は、周りの人に助けてもらってチケットを買うしかありません。

乗船料金は、手帳の提示で、障害者本人と介助者1名が半額に減免されます。

 

遊覧船は日中時間帯、30分毎に出航します。乗船時間は25分。乗船開始時刻は、出発5分前ほどからです。

 

季節がよく天気が良い日なら、桟橋付近で乗船時間までブラブラしていればよいのですが、暑い日、寒い日、雨の日の場合、車椅子では「日出駅」内に入ることができないので、外で待つのは大変です。この点はご注意ください。

 

いずこかでトイレを済ませた後に、乗船時間ギリギリに「日出駅」に到着するのが、車椅子での最善の行動パターンです。

 

乗船です。桟橋はバリアフリー。桟橋から船にスロープが架けられ、乗船します。

 

このスロープは、乗り降りにややデコボコ段差があるスロープ。車椅子利用者は、独力ではクリアできないスロープだと思ってください。

でも安心です。乗船場所には男性職員が3名~4名いて、皆で車椅子乗船を助けてくれました。バリアスロープですが、人力支援があるので、ここはなんとかなります。

 

船内1Fにトイレがありますが、典型的な船のトイレで、障害者用対応はありません。つかまり立ちや介助歩行が出来るレベルの人でも、利用は大変なトイレです。船旅は25分なので、なるべくトイレは使わない行程を計画してください。

 

伊根湾遊覧は素晴らしい観光です。約230軒現存する舟屋の全てを海から見ることができます。

ここにしかない景色。船内に流れる観光ガイダンスも的確。舟屋に関することは勿論、伊根の歴史と現状、伊根湾に浮かぶ小さな島のことまで、解説します。

舟屋は人気で、今では若い住民が多いそうです。

 

経験上、車椅子での船の観光は苦戦するモノです。その中では、「伊根湾めぐり遊覧船」は最上の部類。車椅子で利用しやすい遊覧船です。

「日出駅」がバリアフリーに改修されると、船モノとしては極上のバリアフリーになるのですが、現状は残念な状態。「日出駅」がバリア、トイレが使えない、乗船できるのは1F後部デッキのみ、という条件をご理解の上、車椅子でお出かけください。

遊覧観光自体の素晴らしさは、保証します。