下利根宝船公園・直売所しもふさ(千葉県成田市2017/04)

~成田こいのぼりイベント会場にもなった、利根川沿いの巨大宝船公園と産直ショップ~

 

・川を渡れば茨城県、旧下総町の地域活性化拠点

2006年に成田市と合併した旧下総町。茨城県との県境の町です。この町のアイデンティティーはなんといっても利根川。利根川をモチーフにして2011年に開園したのが「下利根宝船公園」。その隣接地に2013年開業したのが産直ショップ「直売所しもふさ」です。隣接しているのですが、段差があり車椅子での行き来はやっかいな構造。どちらに行くのか、狙いを決めて駐車場を選ぶ必要があります。

 

・千葉から太平洋に流れる利根川をシュールにイメージした公園

「下利根宝船公園」内の舗装通路は妙に曲がっています。これは利根川のイメージ。途中に敷石があり、そこには国道16号の標記。公園の中央部の芝生広場が成田市のイメージ。そこにはシュールな下総七福神が鎮座。その横に展望台である巨大宝船。印旛沼の位置にはジャブジャブ噴水コーナー。そして公園の端には太平洋という標示板。このように、千葉の地理、下総の文化を知り尽くさないと、ついていけない公園です。類のない発想による地域活性化拠点ではないでしょうか。

下利根宝船公園・直売所しもふさ

・直売所の通路は狭くトイレはB

「直売所しもふさ」は、やや変わった置物系オブジェがある以外は、ごく普通。残念ながら2013年の開業施設にしては、バリアフリー水準は後進的。店舗絶対面積が狭いことが原因ですが、通路が狭く車椅子での店内回遊は苦戦します。

食事処お蕎麦屋さんが併設されていますが、こちらも車椅子目線では、やや狭苦しい。障害者用トイレもB級。全体的に20世紀レベルのバリアフリー水準です。

障害者用駐車区画は、屋根無しで2台分を用意。横幅は確保された駐車区画です。

一方、品揃えは充実、価格も納得。ハードは悪いがソフトは良い「直売所しもふさ」です。

 

・隣接施設ですが車椅子での行き来は困難

なぜこんなことになったのか理解が出来ないのですが、隣接している両施設は段差があり、車椅子では行き来ができません。そんなはずはないだろう、と探索した結果、「直売所しもふさ」の奥からいったん道路に出て、再度「下利根宝船公園」に入るルートなら、10mほど芝生のオフロードを通りますが決定的な段差は回避できます。それにしても不便。隣接地ですが、車椅子利用者は車を移動させてそれぞれ立ち寄るほうが、簡単です。

 

・菜の花、こいのぼり、ひまわり、快適なドライブが楽しめます

新鮮で安い農産物、シュールな宝船公園、そして現在のところ春から夏にかけては、お花やこいのぼりイベントが楽しめるスポットです。このあたりまで来ると、道路は全くの渋滞知らず。雄大な利根川の流れに沿って、快適な県境ドライブが楽しめます。特に「下利根宝船公園」は一見の価値あり。立ち寄りをお薦めします。

 

ぜひ千葉の地理・文化を事前勉強して、お出かけ下さい。

印旛沼漁協直営レストラン 水産センター(千葉県成田市2017/04)

~ラフなスロープで車椅子入店可能、安くて旨い鰻が自慢の漁協直営店~

 

・鯉こく、鯰の天ぷら、ドジョウのから揚げ、そして鰻

沼の水産物がいただける食事処です。ランチ営業。休日のお昼に伺いましたが、ちょうど満席と人気。店内はテーブル席と小間上がりの座敷がほぼ半々。店内入口は段差構造ですが、ラフなスロープで車椅子入店可能。トイレは、障害者用はなく古い洋式タイプ。メニューは、鯉、鯰、ドジョウ、川エビ、そして鰻。安い旨いが自慢の人気店です。

 

・重度障害の車椅子利用者さんがご来店

店内滞在中、重度身体障害の車椅子利用者さんを連れたご家族が来店されました。先発1名がテーブル席を利用できることを確認し、車にOK合図を発信。店舗スタッフに椅子一脚外すことを依頼。別の家族が車椅子を押してラフなスロープをクリアして来店です。地元の人でリピーターの模様。とても古い建物で、バリアフリー店舗とはいえませんが、このような顧客もついている直営レストランです。

印旛沼漁協直営レストラン 水産センター

・鰻は天然ものではありません

鰻は印旛沼でとれた天然ものではなく、この地でシラスから育てられた由緒正しい養殖ものです。印旛沼の漁業は衰退の一途をたどっているそうですが、それでも漁協の登録者は200名以上いるということ。ただし漁業専従者はほとんどいなくなり、この鰻の養殖事業者さんくらいだそうです。

鯉、鯰、ドジョウ、川エビなどは、印旛沼で捕れた天然もの。店内には、イイ匂いが漂います。

安い旨いは自慢ですが、早くはありません。一般的なうなぎ屋さんと同じように、時間はある程度かかかります。待つのが苦手な障害者は、ピークズラシの利用を心掛けましょう。

 

・鰻の骨、生きた川カニなどを店内販売

お土産もあります。店内入口近くのショーケースには、鰻の骨揚げ、鰻の煮込み、季節ものの生きた川カニまでもが販売。お土産品を買いに来ただけのお客さんも、一人だけですが見かけました。こんな大きな生きた川カニはみたことがなく、調理方法が解りません。説明もなく売られているので、印旛沼の地元では一般的な食材のようです。

 

・店の存在が貴重、お料理が希少

確かに一般的なお値段よりも鰻が安い。鯰の天丼など、珍しいお料理メニューが多彩。そもそも、沼の漁協の直営レストランなど他にあるのでしょうか。

 

 

駐車場は広々しているので、車椅子での乗降は容易なはず。ランチのピークを少しずらせば、店内の利用も楽でしょう。

重度障害の方も、家族の協力で来店出来ました。

興味のある方、トイレは別の施設で借りてから、沼の漁協レストランに車椅子で挑戦して下さい。

宗吾霊堂(千葉県成田市2217/04)

~境内では御一代記念館の宣伝がエンドレスで流れます、江戸時代の義民を祀るお寺~

 

・境内は一部オフロードあり、本堂拝殿は段差の上

四代将軍に佐倉藩の圧政重税を直訴し、その罪で処刑された義民、佐倉宗吾を祀るお寺です。車椅子での参拝は可能ですが、境内は一部オフロードがあり車椅子での移動は苦戦します。また本堂拝殿は段差の上。車椅子での参拝は段の下からになります。遺品などを飾る宗吾霊宝殿は、入口が段差で更に靴を脱いで上がる施設。車椅子では歯が立ちません。

 

・このお寺の場所は江戸時代処刑場

無料駐車場は参道の左右に2箇所。どちらも障害者用駐車区画はないので、空いている方へどうぞ。一つの駐車場には、川魚お土産店が出店しています。

境内に障害者用トイレ併設の公衆トイレ有り。ただしレベルはB級です。

駐車場から参道へは、ルートを選べば舗装路の上。ただし年季モノの舗装なので、それなりのデコボコあり。車椅子を慎重に進めて下さい。

参道には小規模なお土産店もあります。

境内入口近くに宗吾様と4人の子どものお墓「宗吾様御廟」があるので、先ずはここを参拝。宗吾様は磔刑、子ども達は打ち首刑。罪状は将軍への直訴の罪。このお墓の場所が当時の刑場で、処刑された場所にお墓が建てられています。

この地は江戸時代の処刑場。往時の光景を想像しましょう。

 

・御一代記念館は車椅子で入館可

エンドレスで“境内放送”が流れています。宗吾様の一代を人形66体で紹介する、御一代記念館の営業アナウンスです。入館料700円。障害者減免などは無し。宗吾霊宝殿への入館も出来る共通チケットです。ちょっと高い、というのが素直な印象。ただし、御一代記念館の展示内容は感動的で、入館者の50%は泣いてしまう、という説もあるくらいです。車椅子で入館可。お時間と700円があれば、ぜひご利用下さい。

宗吾霊堂

・造営された和庭園、紫陽花園などがあります

本堂と御一代記念館の間は、美しく造営された和庭園。信者の寄贈によるものです。このお庭には車椅子で立ち入ることが出来ます。ぜひご鑑賞下さい。

また本堂裏手は7千株の紫陽花園。6月には紫陽花祭りが開催されて賑わいます。

その他にも、仁王尊が収まる仁王門、薬師堂、鐘楼堂、聖天堂など、見どころが多々ある境内。一部オフロードになるので、車椅子は慎重に進んで下さい。

 

・没後100年忌に殿様が功績を認めて宗吾様に

宗吾様の本名は、公津村(現在の成田市)の名主、木内惣五郎。罪人なので、江戸時代は廟を建てることは許されませんが、100年忌に際して佐倉藩主が法号をあたえ、いわば名誉回復が行われました。以来、信仰の対象に。お寺としては、1000年前に創建された真言宗東勝寺が正式名称。宗吾霊堂は通称です。

 

 

人が神になり信仰の対象になることは日本では珍しくありませんが、名主クラスが神になるケースは珍しい。

境内には見どころ多々あり。機会があれば、参拝においで下さい。