佐倉城址公園(千葉県佐倉市2015/03)

~春は桜の名所です、車椅子でお散歩ができる歴史空間~

 

千葉の城下町、佐倉。歴史民俗博物館と繋がって広がる、佐倉城跡の公園です。

 

駐車場から遊歩道が整備されているので、ほぼ全域を車椅子でお散歩することが出来ます。遊歩道を外れても、フラットに近い踏み固められたオフロードエリアなら、車椅子で行くことができます。

ただ調子に乗ってオフロードを進むと、砂でスタックする場所などにあたります。慎重に行きましょう。

 

アクセスは車が便利です。佐倉の市街地には、ところどころ道が直角に屈折する箇所があります。これは城下町の名残。“なんだこの道は”と怒らずに、歴史に思いをはせてください。

 

車で歴史民俗博物館前から公園内に入っていきます。

駐車場、入園料とも無料の公園。城址公園だけを利用するなら、第二駐車場の方が近くて便利。公園混雑時は臨時駐車場としてオフロードエリアが開放されます。

オフロードエリアといっても、車椅子ではどうにもならない、というほどではありません。介助者がいれば、利用できるレベルです。

 

地形を生かして造られたお城の跡なので、全体としてはアップダウンがありますが、遊歩道を行くかぎりは、それほど極端な傾斜はありません。車椅子自力走行の人も、大丈夫です。

佐倉城址公園

公園内のお茶屋さんの横に公衆トイレがあり、男女別それぞれに障害者用トイレが併設されています。入園無料の公園内の公衆トイレにしては、立派なトイレです。実用に耐えるレベルとご紹介しておきます。

隣接する歴史民俗博物館は、障害者手帳の提示で本人と介助者1名が入場無料になります。屋内型のピカピカ障害者用トイレを利用したい人は、そちらをご利用ください。

 

今回訪問時は、桜がまだ1分から2分咲き程度。木によって5分咲きが数本ある状況でしたが、それでもお花見モードに突入しているグループは多数。物販隊も臨戦態勢で、地酒、おつまみ、お弁当などがテント販売されていました。手ぶらで来ても、お花見ができる公園です。

 

公園内の茶室は「三逕亭(さんけいてい)」。残念ながらバリアフリーではなく、段差を乗り越える必要がありますが、休日の日中は一服400円で、お茶と茶菓子を楽しめます。

 

佐倉の城主で一番有名人は、幕末開国派の老中、堀田正睦。この公園内に、下田の米国ハリス領事と、堀田正睦氏の像が並んで建立されています。

二人ともほぼ同じ身長で像は造られています。堀田正睦はこれくらいの身長だったかもしえませんが、ハリスはきっともっと大きい人だったでしょう。小さなハリス像、ご鑑賞ください。

 

佐倉城は、1500年代前半に中世城郭としてつくられ、1600年代初頭に本格的に築城された平山城。江戸の東を守る要として、有力譜代大名が城主となった歴史あるお城です。

 

明治維新後は、城址に陸軍歩兵第二連隊、通称佐倉連隊が置かれ、昭和20年の終戦まで軍隊が置かれていました。現在の公園に整備されたのは、昭和50年代になってからです。

 

現在の城址の状態を見ただけでは解りにくいのですが、当時のお城の復元図を見ながら「空堀跡」などをみると、お城の構造の軍事的な意味が理解できます。本格的にお城の歴史に興味がある方は、事前学習をしっかりして城址公園に行きましょう。

 

四季折々の花木が楽しめる公園です。隣接する歴史民俗博物館は国内最大規模の民博。併せて利用すると1日コースです。

 

歴史民俗博物館は完全バリアフリー。レストランがあり、車椅子での利用が可能です。歴史ある城下町佐倉。時間に余裕をもってお出かけして下さい。

道の駅くりもと(千葉県香取市2015/03)

~バリアフリーレベルは低いが、農産物の品揃えはトップレベルの道の駅~

 

サブコピーは「紅小町の郷」。さつまいもの品種名です。平成14年開業の道の駅。10年前の施設は、今みるとバリアフリー面では見劣りします。

道の駅くりもと

障害者用駐車スペースは“ここがそうなの”という変な場所に1台分のみ。施設前の歩道は狭く、施設内の通路もそれほど余裕はありません。

 

障害者用トイレとスロープがあればそれでバリアフリー、という時代の施設。5年後の施設だと、がらりとバリアフリー思想が変わります。時代の変遷を感じる施設です。

道の駅くりもと

施設コンセプトは「都市と農村交流・情報発信拠点」。いまでこそ香取市に属していますが、もともとは「栗源」と書いて「くりもと」と読む町でした。

 

特産はサツマイモのベニコマチ。11月の「いも祭り」は壮大なスケールで焼き芋、ふかし芋が振る舞われます。市町村合併で「栗源」の地名は住所表示から消えてしまったようで、この「道の駅くりもと」が「栗源」をしのばせる唯一のものかもしれません。

道の駅くりもと

旧栗源エリアは、人と自然が共生していた“里山”の文化が残る農業エリアです。自然のままではなく、人の手が入った自然が残るエリア。その“情報発信拠点”を目指した施設です。

道の駅くりもと

道の駅を拠点にした、近隣の里山散策コースが提案されています。また、施設の裏手には里山公園が広がっています。農業体験エリア、収穫体験エリアもあります。

道の駅くりもと

しかし残念ながら、いずれもバリアフリーではありません。施設の裏手へのルートはかなり急な坂道。車椅子ユーザーは、動ける範囲で雰囲気を楽しんでください。

道の駅くりもと

メインは産直ショップ。ここの品揃えはハイレベル。価格も適正。バリアフリー度はいまひとつですが、お買い物ショップとしてお薦めします。

秋のサツマイモの収穫時期は、サツマイモが積みあがって売られています。今回訪問時は、サツマイモは箱売りからあります。

ショップの一角がサツマイモ専用売り場で、オールシーズン特産のサツマイモがガンガン売られています。品種は各種あり、その解説が掲示されています。どうぞ食べ比べてください。

 

サツマイモ以外もご立派な品揃え。栗源の地元産品から、茨城産くらいまでが農産物の主力です。“ちばらきエリア”ですから、茨城産までは“地元”でしょう。

 

お薦めなのは「切り花」。オールシーズン品揃えが豊富で、価格が魅力的です。産直ショップの一角に専用販売コーナーがあります。植木モノ庭植えモノなどは、屋外の花木販売コーナーで扱っています。

 

産直ショップから裏手の食事処、トイレコーナーに至るまで、それほどバリアフリーに気が配られていませんが、車椅子でも何とかなります。

 

障害者用トイレは、男女別トイレの入り口の内側にそれぞれあります。入口のすぐそばにあるので、異性介護の人もギリギリ利用OK。広さは大丈夫ですが、※設備はウォシュレット無しレベルで、全体の清潔感は並み以下。だいぶ老朽化していますが、それでも実用には耐えます。

※2018年7月にチェックしたところ、トイレ設備は更新されてウォシュレット付きになっています。安心してご利用ください。

 

食事処は狭いながらも車椅子での利用も可能です。いわゆるCPが高い系のメニューで、安くてボリュームがある食事処です。

 

この付近、他には「恋する豚の研究所」という食事処兼お肉屋さんがあります。そことこの道の駅、この二つ以外は何もありません。CVSはやや行くとありますが、スーパーマーケットなどは、ないですね。最寄りの商業集積は成田になるでしょう。

道の駅くりもと

それくらいのどかな雰囲気の、里山の一角です。日本の原風景的な景観がお好きな人にお薦めします。道の駅の敷地内にも、往時の民間信仰を感じさせる保存施設があります。

道の駅くりもと

人気の施設で、いつも混みあっています。第一駐車場は慢性的に混雑していますので、奥にある第二駐車場がお薦め。障害者用駐車スペースの設定はありませんが、ゆっくり乗降できる場所に停めてください。

 

焼き芋をはじめ屋台系ショップもあります。食欲全開で、「紅小町の郷」をお楽しみください。

イオンモール木更津(千葉県木更津市2015/02)

~最新のイオンモールはますますバリアフリー、もはや段差は一切ありません~

 

商業施設のなかでも、バリアフリーの最先端を走るイオンモール。2014年10月開業の新モールです。何もないところにドンと造りました。「キツネやタヌキしかいないところに出店する」という昔の社長の宣言が思い出されます。これぞ“イオン魂”というモールです。勿論、渾身のバリアフリー自慢。HPでもアピールをしています。

 

ちょっと前の設計だと、バリアフリーとはいっても、床面に引かれたレールによる段差や、構造上のつなぎ目を埋めるステップなど、微妙なバリア箇所の存在は当たり前でした。木更津は、ほとんどそういう箇所がありません。バリア探しの意地悪な目で見ても、なかなか見つけることができません。ハードウェアとしての完成度はとても高い施設です。

 

床面の材質もいいですね。車椅子がスムースに動きます。滑らず、かつ抵抗が少ない、そういう床です。特に1F部の床が素晴らしく移動しやすい材質。2F部はカーペット状の部材が使用されていて、これも悪くは無いのですが、やや車椅子の転がりに対して抵抗があります。といって問題があるという事ではありません。

イオンモール木更津

トイレも文句なしです。個室形態の障害者用トイレがないトイレには、男女別の一般トイレの中に、十分なスペースの障害者用トイレが配置されています。一人で出来る人、同性介護の人は、このほうがいいかもしれません。個室形態の障害者用トイレも複数配置で、広さ、設備、清潔感ともトップレベルの水準です。

 

各ショップから、イオンの食品売り場の通路に至るまで、すべて余裕のある通路幅設定です。車椅子での回遊に問題があるところはほぼないでしょう。

 

フードコートの通路すら、余裕があります。奥の席にも、手前の人が上品に椅子を引いて座っていれば、車椅子で突っ込んでいけます。これほど通路に余裕のあるフードコートは、いままでなかったですね。

また、フードコート専用の食器運び専用のカートが導入されていました。一人で複数人数分のご馳走をいっぺんに運べます。これがあれば車椅子ユーザーは、自分の分は介助者に席への運びを任せられます。いい企画です。

 

1Fの「東京24区」というコーナーはフードコートの変形版です。飲食店が複数あり、好きな場所で食べます。ここもスペースに余裕があるので、車椅子での利用は楽勝です。

併設の千葉お土産コーナーも余裕の通路幅設定です。

イオンモール木更津

さて、誉めてばかりなので、唯一気が付いた“いたらない点”を指摘します。

駐車場は広大で、障害者用駐車スペースもこれでもか、というくらい、各所に設置されています。さらに、ちょっと離れた駐車スペースには、駐車区画が広い余裕区画の駐車スペースまで設置されています。ここまでは駐車場に関しても、文句は全くありません。

 

実は今回訪問時は、お天気の悪い、雨が降ったり止んだりの日曜日でした。そうすると屋根付きの障害者用駐車スペースに停めたいところです。探したところ、屋根付き障害者用駐車スペースは、リモコンゲート方式の障害者専用駐車区画の中の、施設側の一列4台分だけ。当然のごとくこの4台分は満車でした。

唯一の改善要望事項はこれです。屋根付き駐車場の増設、または屋根付き乗降場の新設です。

 

でも、きっと次に“キツネやタヌキしかいないところ”に出来るイオンモールは、雨の日対策が進んでいるのでしょう。そうであることを期待します。