ファーマーズマーケットなだろう(茨城県鉾田市2019/02)

~段差がないフラット構造で障害者用トイレがあります、JAほこたの大型産直ショップ~

 

○2006年開業

2006年に「JAかしまなだ」の直営ショップとして開業しました。施設全般段差の無いバリアフリー設計で、店内の通路幅は余裕があります。車椅子で利用しやすい産直ショップです。

ファーマーズマーケットなだろう

○障害者用駐車区画は2台分

店舗前が駐車場で、中央部に屋根無しで2台分障害者用駐車区画が用意されます。駐車場から店舗へのルートは、段差はありません。

ファーマーズマーケットなだろう

○トイレ棟に障害者用あり

店舗正面からみて左手に独立棟のトイレがあり、障害者用が一つ用意されます。

ファーマーズマーケットなだろう

○入口は2か所、出口は1カ所

店舗の出入口は自動ドアです。2か所ありますが、一つは入場専用。出口はレジ寄りの1カ所です。

ファーマーズマーケットなだろう

○いちご、メロン、さつまいも

季節毎の旬な地場産品が魅力の直売所です。冬から春は「いちご」。春から夏が「メロン」。秋から冬が「さつまいも」。お店には鉾田の特産品が並びます。

ファーマーズマーケットなだろう

○霞ヶ浦の魚も

野菜果物だけではなく、霞ヶ浦で捕れる小魚なども充実した品ぞろえ。鯉など大型魚類もあります。

 

 

「ファーマーズマーケットなだろう」は、車椅子で利用しやすいJA産直ショップです。

なめがたファマーズヴィレッジ(茨城県行方市2017/05)

~やきいもミュージアム、ショップ&レストラン、農場などがある複合施設~

 

・行ってみても全貌がわからない

農業のディズニーランドを目指す、という意気込みで2015年に誕生した施設です。廃校になった小学校の校舎をリフォームして、有料の「やきいもファクトリーミュージアム」とショップ&レストランが入店。その周辺に東京ドーム7個分の農場が点在。

行ってみても全貌がわかりませんでした。解った範囲での、車椅子目線での状況報告です。

 

・駐車場は赤土のオフロード

駐車場は元小学校の敷地の外。意図的だと思われますが、赤い土が敷かれたオフロード駐車場です。車椅子マークがあり矢印があるので駐車場スタッフに聞くと、元小学校の敷地内に進め、ということ。

行くと障害者用駐車区画はありません。戸惑っていると、運転者が健常者の場合は、障害者を降車させ、正規の駐車場に戻る。障害者が運転者の場合は、敷地内に適当に停める。そういう運用ルールということ。土地はたっぷりあるので、障害者用駐車区画を整備する費用の問題でこうなったのでしょうか。

ルール通りに運用すると、健常者一人の介助で、そばから離れることのできない重度障害の人を連れて、ここを利用するのは困難です。障害の多様性を理解して、臨機応変にスタッフが対応してくれることを祈ります。

 

・元小学校校舎内はバリアフリーに改装

やきいもミュージアム、ショップ&レストランが入店する元小学校校舎内はバリアフリーです。綺麗な障害者用トイレ完備。エレベーター完備。エレベーターで屋上にも上ることができ、学校の鐘を自由に鳴らすことができます。

館内のイメージは、最近の道の駅。“やきいも”コンセプトかと想像していましたが、それに限らず一般的な商品が並びます。

なめがたファマーズヴィレッジ

「やきいもファクトリーミュージアム」は体験型の施設。最後に焼き芋が食べられるのですが、個人の意見としては内容的には中途半端。とにかく、いろいろ体験するので時間はかかる施設だと思ってください。内容の概要はHPなどで。

ミュージアム内の上下移動は階段。車椅子だと別ルートになるのが欠点です。

 

・会員制農場エリアはどこにあるのか見えない

元校舎の前は、元校庭の芝生広場。自由に遊べる広い空間です。施設案内を見ると、その先に会員制の農場エリアがあり、自由に散策できるとなっているのですが、全く見通せません。元校舎から門の外に出る箇所かなりの坂道で、車椅子では苦戦必至。いったん駐車場に停めると、駐車場が赤土のオフロードなので車椅子移動は苦戦。農場エリアに散策に行くスタート時点で、車椅子では動きがつかなくなりました。現地に案内板などは何もありません。

メイン施設の様子から察して、農場エリアは車椅子で散策できる環境ではないと推定します。現場を見ていませんが、長年の経験による勘はよく当たります。

 

・サツマイモの一大産地に誕生した官民一体の施設

茨城県は鹿児島県に次ぐサツマイモ生産量第二位の県。行方市は茨城県内最大のサツマイモの産地です。そして「なめがたファマーズヴィレッジ」は、食品企業と行政、そして地元の農業生産法人の三者が出資した合弁事業。サツマイモの一大産地に誕生した官民一体の施設です。

 

正直に言って、もう少しバリアフリー目線が欲しい。現状では車椅子利用者がどうしたらいのか解らない施設です。今後の設備、運用の改善を期待します。

ショッピングセンターパルナ アピタ佐原東店 (茨城県稲敷市2015/06)

~震災で被災して一部は建て直しました、茨城にありながら佐原を名乗るSC~

 

千葉県と茨城県が絡み合うエリアです。商業施設としては「パルナ」が施設全体を表現する名称。核テナントはユニーの「アピタ佐原東店」。モール形式の専門店街が「パルナ専門店街」。そして独立棟で「ケーズデンキ稲敷」と映画館「シネマックスパルナ稲敷」があります。

 

「稲敷」は茨城県の地名。「佐原」は千葉県の地名。施設があるのは「茨城県稲敷市」です。そしてアピタの店名は「佐原東」で、専門店街に入店しているショップの中にも「佐原東店」または「佐原店」を名乗る店舗がいくつかあります。家電とシネマは「稲敷」。実は商業施設全体を仕切っている組合は「佐原地域商業開発組合」。すべてについて茨城と千葉が、複雑に入り組んでいます。

 

この地域は東日本大震災で、液状化現象が発生して被災したエリアです。

被災状況は個別に違い「アピタ佐原東店」と「ケーズデンキ稲敷」は全面建て直し。「パルナ専門店街」と「シネマックスパルナ稲敷」は改修・補修となりました。

結果的に、築年やデザインがバラバラの一つの商業集積に現在はなっています。このエリア最大規模の、他にライバルがない、唯一の大型商業集積です。

ショッピングセンターパルナ+アピタ佐原東店

震災後の立て直しですから「アピタ佐原東店」は、最新のバリアフリーショッピングセンターになりました。

駐車場は障害者用駐車スペースが豊富にあります。複数箇所分すべて合わせると、20台分くらいになりそうです。

施設への動線もバリアフリー。店内は、床はフラット、通路幅は広く、障害者用トイレは広々でピカピカ。車椅子で快適に利用できます。

今回訪問したのは休日の13時頃。混雑はそれほどでもなく、障害者用駐車場も空きが十分にあり、店内は車椅子利用に快適な状況でした。

 

さて、この各種の複雑な状況について、調査できた範囲で報告します。

 

なぜ千葉の商業組合が茨城に出店したのか。どうも、佐原の「古い街並み商店街」の皆さんが、佐原市内への“競合”出店を拒否したらしいです。川向こうの茨城なら文句ないだろう、そういう経緯があった模様です。

 

では、茨城なのになぜ店舗名は佐原を名乗っているのか。お店に来るお客さんは、千葉の人が多いはずなので、佐原名称の方が、千葉のお客の受けがいいだろう、こちらはこういう判断があったらしいです。

 

どこまでが真実かはっきりしませんが、これに近い議論があった模様です。なんとも豪快なマーケティングではありませんか。

 

次に被災状況の違いです。建て直しか、改修補強かの分かれ道は、液状化の程度によって、土壌改良までしなければならないか、否かであったそうです。

 

つまり、「アピタ」と「ケーズデンキ」の場所は土壌改良まで必要。「専門店街」と「シネマックス」は不要だったということです。同一エリアのなかでも、液状化の被災状況は大きく違う。勉強になる話です。

 

なかなかのドラマをもった商業施設です。ここでの茨城と千葉の県境になっている川は「横利根川」。利根川ではありません、“横”がつく小河川です。

 

この川を渡ると千葉県香取市のいわゆる「水郷エリア」。もっとも茨城県側も、ほとんど景色は変わらない水郷ゾーンです。

 

組合、住所、お客さんと、茨城と千葉が入り組んだ話ですが、実際に現場に来ると、県境そのものが商業的には意味がないことを思い知らされます。茨城県でも「佐原東店」。それくらいナンボのモノだ、という豪快な気分になります。

 

しかし、佐原の中心を佐原駅周辺だとした場合、どう考えてもこの場所は「佐原北」です。なぜ「佐原東」なのかは、まったく情報がありません。やはり、謎の多い、複雑な故事来歴のある商業施設なのでしょう。