三井記念美術館「仏像の姿」(東京都中央区2018/09)

~表情、衣服とアクセサリー、動きとポーズなどから仏像を観る企画展~

 

○会期序盤から人気

日本橋の三井記念美術館で2018年9月15日から11月25日の開催。「仏像の姿(かたち)~微笑む・飾る・踊る~」展は、会期序盤から人気です。アートとして仏像を評価する企画展。仏師をアーティストと位置付けています。

三井記念美術館「仏像の姿

○車椅子で見やすい展示

三井記念美術館は、1Fエントランスの箇所は階段で、車椅子では昇降機の利用、インターフォンでビル管理事務所に連絡します。あとはすべてバリアフリーな美術館です。

「仏像の姿」展は、障害者手帳の提示で本人と介助者1名の入館料が無料に減免されます。また本展はすべての作品が、車椅子からの低い目線でも見やすい展示方法です。

三井記念美術館「仏像の姿

○半分は個人蔵

展示されている仏像は、お寺や博物館が所蔵する重文指定の像もありますが、約半分の仏像は個人蔵となっています。ポスターに起用されている「不動明王立像」は、13世紀の作で個人蔵です。

三井記念美術館「仏像の姿

○ワンポイント解説が面白い

展示されている仏像には、それぞれアートとして見るべきワンポイント解説があります。これが面白い。表情、衣服とアクセサリー、動きとポーズなどから仏像を観る企画展です。そういう目線でのチェックポイントがはっきり分かります。

三井記念美術館「仏像の姿

○藝大とのコラボ企画も

最後の「展示室7」は、東京藝術大学保存修復彫刻研究室とのコラボ企画で、仏師の技を製作者サイドから解説します。この展示も車椅子からの見学に大きな問題はありません。藝大で製作された模刻芸術から、古来の技術が今に伝わっていることを実感できます。

三井記念美術館「仏像の姿

企画としてとても面白い「仏像の姿」展です。混雑以外には、車椅子での鑑賞に大きな問題はありません。会期終盤は混むかもしれません。なるべく空いているタイミングを狙って、車椅子でお出かけください。

サントリー美術館「京都醍醐寺」(東京都港区2018/09)

~ほとんどの展示物は車椅子から見ることが出来ます、国宝重文が並ぶ大型企画展~

 

○開幕直後から大人気

東京ミッドタウン内のサントリー美術館で、2018年9月19日から11月11日の開催「京都・醍醐寺~真言密教の宇宙」展は、開幕直後から大勢の来場者を集めています。会場はバリアフリーですが、車椅子利用者はなるべく混雑日を避けて、利用してください。

サントリー美術館「京都醍醐寺

○創建から醍醐の花見まで

「京都醍醐寺」展は、障害者手帳の提示で本人と介助者1名の入館料が無料に減免されます。3Fの受付で手帳を提示して入館手続きをおこなってください。

エレベーターで4Fへ上がり「第1展示室」を見学し、車椅子利用者はエレベーターで3Fへ戻り「第2・第3展示室」を見学します。展示内容は、醍醐寺の創建から太閤秀吉の醍醐の花見までです。

 

○書面の展示方法はいまひとつ

車椅子の低い目線からみると、ほとんどの展示物は問題なく鑑賞できますが、巻物や書面が展示されているケースが高く、ほぼ真横からみることになります。展示ケース内で傾斜をつけた展示方法なので、全く見えないことはありませんが、もう少しケースが低いか、下からでもみえるクリアケースだと、もっと車椅子から見やすい展示になります。

サントリー美術館「京都醍醐寺

○国宝重文が並ぶ迫力

「薬師如来坐像」や「五大尊像」などの国宝は迫力があります。大型展示物は車椅子からの鑑賞に問題はありません。展示物はすべて醍醐寺の所蔵です。

 

○ガイダンスを放映

3Fの第2展示室出口では、大型ビジョンで醍醐寺のガイダンス映像が流れています。これはサントリー美術館としては珍しいこと。多くの方が足を止め、あるいはソファーに座りビジョンを観ています。

エレベーターで3Fへ戻り、車椅子で第2展示室に行くには、ここを逆流しなくてはなりません。混雑時はスタッフの誘導を受けて移動してください。

 

○次は九州へ

本展は2019年1月から九州国立博物館へ巡回します。

 

国宝重文の数々を、とても近くから鑑賞できる企画展です。問題は混雑。車椅子利用者は、空き日空き時間を狙って出かけてください。

ggg「横尾忠則 幻花幻想画譚」展(東京都中央区2018/09)

~横尾氏の知られざる仕事、45年前に描かれた新聞連載小説の挿絵展~

○横尾氏30代の仕事

ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で2018年9月5日から10月20日の開催。「横尾忠則 幻花幻想画譚」展は、1974年から1975年にかけて瀬戸内晴美(寂聴)氏が東京新聞に連載した小説「幻花」のために、横尾氏が製作した挿絵の展示会です。入場は無料です。

ggg「横尾忠則 幻花幻想画譚」展

○オール白黒作品

ポスターに使用されている作品はカラーですが、展示されている作品はすべて白黒。新聞の挿絵ですから、当然です。そういうイメージをもって、gggにご来場ください。

ggg「横尾忠則 幻花幻想画譚」展

○会場入口はスロープ

※その後運用が変わり、2019年2月現在では、車椅子専用入口からの入場になりました。

gggは狭いながらもバリアフリーです。会場入口はスロープ。B1から2Fまでの公開フロア内はフラット構造。そしてエレベーターあり。1Fのエレベーター乗り場はドアの先にあり、スタッフに声をかけて利用します。B1と2Fからは普通にエレベーターが利用できます。

ggg「横尾忠則 幻花幻想画譚」展

○車椅子目線で鑑賞可

連載小説に毎日掲載された挿絵作品ですから数が多い。1Fと2Fの2フロアを使って、全作品371点が展示されます。作品のサイズは8cm×14cm。それでも車椅子から十分に鑑賞できる展示です。

ggg「横尾忠則 幻花幻想画譚」展

○2Fでは対談を放映

2Fは資料室。本展では2Fで横尾氏と瀬戸内氏の対談を放映しています。これが面白い。車椅子でも見ることが出来ます。時間に余裕があればご覧ください。

瀬戸内氏が「読みもしないで挿絵を描いていた」と言えば、横尾氏は「読んでいたけど頭に入らなかっただけ」と言っていました。

ggg「横尾忠則 幻花幻想画譚」展

○挿絵は秀逸なグラフィックデザイン

作品数が多いので、全てを丁寧に鑑賞するのは根気が要ります。室町時代をモチーフにした小説の挿絵ですが、そういう時代背景を越えて、挿絵は秀逸なグラフィックデザイン。見ごたえのある作品群です。

全ての作品を鑑賞して、2Fの放映までみると、おそらく2時間くらいかかります。

ggg「横尾忠則 幻花幻想画譚」展

約45年前の横尾氏の仕事をふりかえる回顧展ですが、作品は現代でも通じる若々しい秀作。時間に余裕をもって、車椅子でお出かけください。