入谷法昌寺(東京都台東区2017/04)

~たこ八郎地蔵は男前です、境内はフラットで車椅子参拝ができる下谷の毘沙門天~

 

・たこ八郎地蔵は涼しげなハンサム顔、毘沙門天は鬼の形相

入谷交差点からほどない場所に建つ小さな古刹。下谷七福神の一つですが、一躍有名になったのは、たこ八郎地蔵の建立。赤塚不二夫氏、山本晋也氏などが発起人です。

江戸前期からこの地にある古刹ですが、境内はフラット。車椅子での参拝は可能です。残念ながら専用駐車場はありません。

たこ八郎地蔵は、たこ八郎さんに似ていません。涼しげなハンサム顔で男前です。耳がかけているのが本人証明。そして額をよくご覧ください。トレードマークであった、あの髪型になっています。前垂れに部に刻まれた「めいわくかけてありがとう」の字句は、本人直筆です。

一方、お堂に収まる毘沙門様は鬼の形相。他に、立派な日蓮上人像、山門横には救世観世音堂がある、小さいながらも見どころ満載の古刹です。

法昌寺

・たこ八郎地蔵は無病息災を祈り合掌

たこ八郎さんが水死したのが1985年の夏。子どもの頃に左目を失明。プロボクサー時代の後遺症でパンチドランカーに。そして酒場の喧嘩で耳を引きちぎられる。そんなたこ八郎さんがお地蔵さまになり、合掌して人々の無病息災を祈願。その背中には「眼病平癒」の文字が刻まれています。お地蔵さまが建立されたのが1985年の秋。すでに30年以上の歳月、無病息災を祈り続けているたこ八郎地蔵です。

 

・お地蔵さまの体内には分骨が納められている

たこ八郎さんは、宮城県のご出身。お墓は故郷にあるそうです。生前、法昌寺のご住職と親交があり、東京の菩提寺として参拝されていたということ。お地蔵様の体内にはたこ八郎さんの遺骨が納められているそうです。

 

たこ八郎地蔵は本堂の横に建ちバリアフリー。本堂拝殿は段の上ですが、お地蔵さまは車椅子でお参りできます。

毘沙門様は、ちょっと狭いルートを通りますが車椅子で参拝可。

日蓮上人像、救世観世音堂も、車椅子で参拝できます。

たこ八郎氏を知る世代の方にお薦め。たこ八郎地蔵と一緒に、無病息災を祈願しましょう。

小野照崎神社(東京都台東区2017/04)

~微妙なバリアが車椅子を苦しめます、渥美清さんがご利益を得た芸能学問の神様~

 

・ほぼフラット、ところにより段差

小野照崎(おのてるさき)神社は入谷駅の近く、下谷の氏神様です。小野小町の祖父、学者であり歌人の小野篁が祭神。後に学問の神様、菅原道真も祀られ、芸能と学問の神社となりました。

境内は決定的な段差はありませんが、ちょっとした段差やデコボコゴツゴツはそこらかしこに。道路から境内に入る箇所なども、ちょっとした段差が。車椅子での参拝は可能ですが、注意が必要です。

 

・渥美清さんが祈願し、寅さん役を射止めた

神社HPのトップには、実名こそ出ていませんが、渥美清さんがご利益で寅さん役を得た、という逸話が紹介されています。ここは芸能と学問の神社。絵馬は筆に文鳥がとまっている絵柄。学芸絵馬、と称されています。

 

・標高6mの江戸富士塚が現存

夏山開山の2日間以外は登れませんが、境内には見事な富士塚が現存しています。この塚の岩は、富士山から運ばれた溶岩ということ。江戸富士講の貴重な国指定文化財です。

 

・狛犬、猿、きつねが面白い

境内の見どころに一つが、狛犬関係。本堂を守るのは、やや琉球系の狛犬。凛々しく且つ愛嬌がある狛犬です。前出の富士塚を守るのは、一対の猿像。座って合掌している猿です。そしてお末社のお稲荷さんを守るのは狐。背伸びをしているような、なんとも形容し難い姿のおキツネさんです。これらの像は必見。境内を車椅子で慎重に移動しながら、ぜひウオッチして下さい。

小野照崎神社

・大祭は5月、下町の氏子たちが盛り上がります

ここはお祭りの本場、下町。神社HPによれば、3年に一度の神輿担ぎの年は、6万人の人出で入谷界隈が埋まるということ。三社祭や神田祭などに比べれば一般的な知名度はありませんが、大変な盛り上がりです。車椅子でのお祭り参加は、怪我の無いよう気を付けて下さい。

 

・芸事で身を成したい貴方の神様

芸能関係で成功したい方の、祈願の絵馬が数多く見受けられます。東京で同種のご利益で有名なのは、新宿花園神社や赤坂豊川稲荷でしょうか。この点でも一般の知名度では小野照崎神社は劣りますが、なんといっても渥美清さんの成功事例が光ります。

 

境内の微妙なバリアに気を付けて。車椅子で立身出世の祈願にお参りください。

入谷鬼子母神(東京都台東区2017/04)

~抜群の知名度と知られていない実像、朝顔まつり期間以外の日常の姿~

 

・車椅子で快適に参拝できるバリアフリー境内

恐れ入谷の鬼子母神。一度聴いたら忘れられない名調子のおかげで知名度は抜群。正式名称は法華宗真源寺。下谷七福神の福禄寿を祀るお寺でもあります。境内はバリアフリー。車椅子で快適に参拝できるお寺です。

 

・参拝者は境内に駐車可能

何の告知案内もなく、またはっきりとした駐車区画もありませんが、実は境内駐車可能です。邪魔にならない隅に適当に停めます。ただし、本気で参拝する人だけ。参拝している間だけ。もちろん朝顔まつりの期間は不可。空いている時だけに許されるマイカー駐車です。マナーよく利用しましょう。

入谷鬼子母神

・むしろ必見は福禄寿

本堂に祀られるのはもちろん鬼子母神。「きしもじん」と濁らずに発音するのがツウとされます。別の祠には福禄寿。どちらも車椅子で快適に参拝出来ます。知名度では劣る福禄寿ですが、そのお姿お顔はなかなかの個性派。これは必見。ぜひお参りください。

 

・恐れ入谷の鬼子母神、とは何のことか

1000人の子ども食べた鬼子母神。だから恐れる、という意味ではありません。ご利益で難病が治ったという江戸時代の逸話を基に、そのご利益に恐れ入った、という意味です。このコピーを作成したのは、江戸中期の狂歌師、太田蜀山人と伝えられています。

 

・朝顔まつりは戦後からのイベント

毎年3日間で40万人を動員する夏の一大イベント、朝顔まつり。近年では朝顔市ではなく、朝顔まつりと称されています。実はイベントとしては昭和23年からの開催。もちろん江戸時代からこの地区では朝顔栽培が盛ん。人気のピークは明治時代中期。十数軒の植木屋がそれぞれ朝顔を栽培し販売していたそうです。その後大正時代に入谷の植木屋が全滅。入谷から朝顔が消え去りました。そして戦後復興のために企画され、現在まで続いているのが、入谷朝顔まつりです。

 

・知名度の割に混まない平時が車椅子参拝の狙い時

抜群の知名度に比べて、参拝した人は少ないのでは。お祭り期間以外の平時は、境内はおそらく混みません。知っているのに訪れたことがないとはもったいない。ぜひ、恐れ入りに、入谷鬼子母神にご参拝ください。福禄寿へのお参りも忘れずに。