脳性まひ、手と足の動き、連動の不思議

脳性麻痺で身体障害がある人を、マッサージしたり、体操をさせたりすると、一般的な健常者にはない体の反応があるケースがあります。

 

例えば、足の柔軟体操をしていて、それなりに柔らかく動くようになってきた、その時ふと鼻を手で掻いた。その手を動かした瞬間に、足がぴんと突っ張って動かなくなる。こんなことがあります。ちなみにこの人は、タイプとしては緊張性の脳性麻痺の人です。

 

好きな音楽をかけながら、体操をしています。誰かが間違って突然音楽を止めてしまった。そちらの方向に顔を動かして見た。それだけで動いていた足が固まってしまうこともあります。

 

体幹の運動で膝を抱えるように体操をしています。その姿勢の状態で足首を動かそうとしても、固まって動きません。楽な姿勢になると足首が動きます。

 

考えてみると、私たちは何気なく、とても複雑な体の動かし方をしていることに気が付きます。

 

「立って歩く」という運動は、股関節、膝関節、足首が絶妙のバランスで動き、更に足の裏が上手に体重を支えるように動かなくてはなりません。実際、足の小指を怪我しただけでも、歩くのが難しくなる経験は誰でもあるでしょう。更に歩きながら手を使う動きなどは、運動として実に複雑です。

 

健常者は体のあちらこちらを、バランスと連携を取りながらバラバラに動かしています。一般に緊張性の脳性麻痺の人は、この体のパーツをバラバラに動かすことが苦手です。どこかを動かすと、本人の意思とは別に不随意に別のパーツが反応してしまう、あるいは同時に随意に反応できない、こういう病気ともいえるでしょう。

手と足の動き、連動の不思議

という病気ですから、脳性麻痺の人はおおむね手先が器用か不器用か、といえば不器用な人が多いですね。ペンをもって字を書く、という運動も何本もの指と手首や肘、肩が、絶妙に動く必要があります。そして、二立歩行。これはとても難しい運動です。

 

健常な人でも、よほど訓練をした人以外は、足の指10本を自由自在には動かせない。手の指でも、ピアニストなどは別にして、同時に全く違う複雑な動きをバラバラに行うのは難しいことです。自分の体への動きの指令が完璧に出来る人は稀です。訓練が重要です。

 

脳性麻痺で動きの指令が上手に出来ない人も、訓練で改善されることがあります。PTやOTの領域です。例えば介助歩行の練習の場合、先ずは平地での介助歩行が出来るようになったとします。次に段差への挑戦です。

 

段差を乗り越えるのには、片足を段差の高さまで上げて、その状態で接地している片足で体重を支えることが出来なければなりません。全身の各所が連動してバランスよく動かないとできない運動です。簡単ではありません。

 

リハビリに励む脳性麻痺の人は、不随意に動いてしまう、あるいは固まってしまう体のパーツを、随意に動かせるように訓練しています。そういう理解で応援をお願いします。

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