重度障害者のための通所施設

辰巳の森海浜公園

各種の重度障害のある人の、現在の日本における、一般的な人生コースを確認します。

 

中学校までの義務教育期間は、必ず学校に所属します。通学級だけではなく、先生が教えに来てくれる訪問クラスも選択できます。

 

高校年代は、義務ではありませんが、希望をすれば必ず学校に所属できます。学校はここまでです。

重度障害者のための通所施設

高校卒業後は、一般企業への就職などがかなわないレベルの重度障害のある方は、以下のコースに分かれます。

 

出来る人は、通所施設型の作業所で仕事をします。

現行法ではこの作業所が2種類あり、最低賃金以上の報酬をもらうレベルの仕事をする作業所と、月給3000円などのレベルの仕事をする作業所に分かれます。

 

そういう仕事が出来ない人は、行政の福祉サービスの傘の下にある通所施設か入居施設に、自分または家族の意思で、入ることが出来ます。

 

本稿では、重度の障害があるために仕事をしない通所施設に通う障害のある人と、その施設の雰囲気をご紹介します。

 

現行法ではすべて施設と利用者の「契約」になります。したがって通所施設に通う障害のある人は「利用者様」になります。多くの地域で、施設の運営は民間委託が進んでいます。通所施設に通う人を、民営業者の人が、利用者様として迎える、こういう構図になります。

重度障害者のための通所施設

ほとんどの通所施設は、平日の日中の営業です。行政によって違いはありますが、所定のエリア内であれば、バスの送迎がある施設が多いです。

 

朝は遅めの開始で夕方は早めの終了、10時から15時くらいの運営が主流です。

最近は、土曜日営業をしている施設も増えてきています。また、1日2人までなどの限定で、宿泊を受け入れる施設もあります。

 

さて、施設に行って何をしているか。ここが問題です。

軽作業ができないレベルの重い障害のある人が、毎日5時間はいる施設です。正直に言って、多彩なプログラムがあり、有益に楽しく毎日を過ごすことが出来る施設は、見たことも聞いたこともありません。

 

やることの王道は「紙すき」です。スタッフの方と一緒に、紙をすきます。すいた紙をまた溶かすこともするようです。多くの施設で行われています。

 

もう一つの王道は、パソコン操作の練習です。簡単スイッチなどの福祉器具もあるので、熱心な施設は取り入れています。

 

寝たきりに近い、重度身体障害の人の利用が多い施設だと、食事とトイレ以外は、寝ているだけ、という施設も実際には多いですね。さすがにときどき近所に、車椅子お散歩くらいは行きますが。

 

高校生の年代までは学校があり、レベルは様々だとしても授業を考える先生がいて、何らかの個人の成長に働きかける取り組みが行われます。

19歳以後の施設には、そこがありません。生徒から「利用者様」に変わるということは、残念ながらそういうことでもあります。