障害福祉施設と近隣住民の関係

障害福祉施設と近隣住民の関係

ご近所に障害者が利用する施設をつくる計画がある。貴方ならどう思いますか。

 

実際に施設の新設に関わったことのある人の話では、ほとんどのケースで近隣住民から建設反対の声があがるそうです。寂しいですが、そういうものなのですね。

 

完成して使用が始まると、迷惑だ、出ていけ、のような声はほとんど出ないそうです。利用者の送迎などで違法駐車が横行するとクレームは出ますが、そういうこと以外は問題なく、むしろ応援してくれる人の方が多くなるようです。

 

何となく気持ちの悪い、物騒なものが近所に来る、というイメージなのでしょう。知的あるいは精神的な障害がある人が、むやみに騒いだり、暴れたり、器物破損をしたり、通行人に突然抱きついたり・・・・したら怖い、こんな感じで反対してしまうのでしょうか。

 

まだまだ実際に障害のある人と、直接的な接点が人生であった人は少ないのでしょう。未知なるものへの畏怖、知らない世界への恐怖、近所にそんな施設があると自分の土地の価値が下がるのではないか、という経済的な恐怖感もあるのかもしれません。

 

しかし、将来は明るいと思います。今の若者は、多くの人がボランティア活動で障害のある人と関わった経験があります。そういう人の方がもはや多数派です。この10年20年で、いっきに世界が変わった感があります。バリアフリー精神は若者の心にしっかり根付いてきています。

 

ただ福祉施設の関係者にお話を聞くと、皆さん近隣住民に迷惑をかけないように、大変気を配っています。嫌われたら大変、という思いは強いそうです。

 

障害のある人との活動で音楽は不可欠ですが、騒音問題にならないように気を使います。最近では防音設計の音楽ルームのある施設もあります。それと出入りによって迷惑をかけないこと。違法駐車はご法度です。ゴミの管理、清掃の徹底なども大事だそうです。

 

まだまだ施設は足りていません。これからも新しく施設をつくるケースは多々あるはず。むしろこれからは、近隣住民のためにもなる付加機能をもった、地域オープンタイプの施設の開発が望まれるのではないでしょうか。

 

昔でいう公民館の機能を併設する、小型の図書館機能や役所の出張所機能をもつ、いざ災害の時の地域避難所的な災害センター機能をもつ。いろいろと考えられると思います。

 

健常の世界に障害を受け入れるワンウェイから、障害の世界にも健常を受け入れる双方向ツーウェイ型のノーマライゼーションを成立させる。大概の人は人生の最後期には障害者になります。もともと人間に区分けはありません。

 

過去に施設の建設に反対した経験のある人も、恥じることはありません。むしろ間違ってしまったその経験を大いに語って、今に世の中に生かしていただければ幸いです。