藝大アーツ2015(東京都台東区2015/12)

~毎年12月の第一土日に定例開催、藝大主催「障害とアーツ」の一大イベント~

 

2015年も開催されました。上野の東京藝大を会場にした「障害とアーツ」。「藝大アーツ2015」、展覧会は12月1日から12月6日、コンサートは12月5日と6日の両日開催。藝大「奏楽堂ホール」で12月6日に開催された「メインコンサート」に参加しました。コンサートのタイトルは「聞こえる色、見える音」。藝大各課の総力を結集した企画イベントです。

東京藝術大学「藝大アーツ2015」

車椅子利用ということで事前に藝大に相談をしたところ、「奏楽堂ホール」横の駐車場の利用を許可していただけました。これで雨でも安心。もっとも、当日は好天でしたが。ただ、駐車希望者があまりに増えると限界があります。キャンパス内では身体障害の人の乗降だけ、健常者が車を運転して外部の駐車場に停めに行く、などの譲り合いルールが、いずれ必要になってくるでしょう。

東京藝術大学「藝大アーツ2015」

メインコンサートの開場は14時。14時前には「奏楽堂ホール」に100人ほどの開場待ちの列が出来ました。年々人気が上っています。

コンサートの出演者は、藝大教授など超一流の音楽家、それで入場無料です。それでも、まだ今年は「奏楽堂ホール」は半分くらいの入り。いずれ知名度があがると、整理券の入手が大変になりそうなイベントです。

 

ちなみに「奏楽堂ホール」の障害者用トイレは、B1の男女別トイレの中にあります。上下階移動は、一基設置されているエレベーターをご利用ください。

東京藝術大学「藝大アーツ2015」

会場内には、障害のある人が描いた絵画などの作品が展示されているので、こちらもご覧ください。

 

今年の海外からのゲストはカンボジアの視覚障害アーティスト。カンボジアの伝統弦楽器の名手です。イベントの推進者である藝大副学長松下先生の専門がアジアの音楽。そういうご縁で、毎年アジア各国から、障害者をもつアーティストが参加していただけます。

 

メインコンサート、冒頭のプログラムは、恒例となった、ダウン症の書道家金澤翔子さんの揮毫。今年の字は「和」。力強い書が描かれました。

金澤翔子さん、2015年は国連で英語のスピーチをするなど海外でも大活躍。その際の面白い逸話を、お母様が紹介されていましたが、今後の講演でのネタバレになりそうなので、ここではあえて内容は書きません。

東京藝術大学「藝大アーツ2015」

ラヴェルの「左手のためのピアノ交響曲」をご存じでしょうか。第一次世界大戦で右手を失ったピアニストからの依頼で、モーリス・ラヴェルが1930年に完成させたピアノ協奏曲。左手だけで弾く曲です。この難曲を、藝大ピアノ科青柳准教授が演奏しました。約20分の協奏曲、左手一本、圧巻の演奏です。

青柳先生の演奏後のお話では「10年前に取り組んだ時には全く弾けずに、ピアノをやめようかと思った」とおっしゃっていました。

 

メインコンサートの最後は、障害のある人を、オーケストラと一緒のステージに上がってのコンサート。奏者の間、すきなところに座ってもらいます。

今年から、車椅子の人もステージへ。学生ボランティアさんがマンツーマンでついて、車椅子の人を舞台の袖からステージに案内します。

オーケストラは「藝大フィル」。そして藝大の映像科の皆さんがつくった、照明、映像がステージやビジョンで、音楽と同期します。これが「聞こえる色、見える音」です。

藝大の先生、スタッフ、学生が本気でやってくれるアーツ。ハイレベルです。観て、聴く価値、あります。

 

イベント最後のご挨拶で、副学長の松下先生が「来年もやります、毎年やります」と宣言されていました。松下先生は、日頃から福祉活動に実践的に参加されています。有言実行、また来年「障害とアーツ」が開催されることを願います。