鼻をかむ

鼻をかむ

子どもが、自分で上手に鼻をかめるようになるのは何歳くらいでしょうか。幼稚園年代くらいの子が多いすかね。小学生になると、だいたい皆出来ているように思えます。ところが脳性麻痺で重度の身体障害のある人の場合、鼻をかむのは難しいことです。なかなか出来るようになりません。

 

普通に「プン」とやっていると意識しませんが、上手にティッシュをたたんで鼻にあて、呼吸を意識して、口を閉じて鼻から勢いよく息を吹き出し、ティッシュで受け止める。字にするとこういうことでしょうか。

両手の動き、呼吸、くちの動き、そして息の吐き出しが連動して初めて成立します。重度の障害のある人にやってもらおうとすると、難しい行為であることがわかります。

 

身体障害で手が不自由な人は、その面で難しい。また知的障害が強い人も、歯磨きなど口を開けて磨いてもらうような受け身の動作は比較的簡単に出来るようになりますが、鼻をかむというすべて自分で能動的に行動しないと成立しない行為は、なかなか出来ません。鼻をかめる人は、障害の世界ではハイクラスの人になります。

 

鼻をかめないと、案外大変です。ちょっと鼻かぜをひいたくらいで、とても苦しい思いをします。水っぽい鼻だと、垂れてきます。そうでない鼻だと、鼻づまりにもなります。寝るときも大変です。鼻みずが出ているのに、鼻をかまずに寝ることを想像してください。寝苦しいですね。朝起きると、鼻の中がガビガビになっていることもあります。

 

介助方法です。軽い方法としては、ティッシュで拭いてあげたり、鼻をつまむようにして少し鼻水を出してあげたり、ティッシュや綿棒などで鼻の中をお掃除してあげたりします。自分で「プン」とやるほど綺麗になりませんが、50%くらいは除去できるイメージです。あまりやり過ぎると、鼻が痛くなるので要注意です。

 

本格的な介助方法は吸引です。耳鼻科でやる、アレです。重度障害の人の場合、鼻水といっても馬鹿に出来ません。最悪の場合、気管で詰まると窒息する可能性もあります。また嚥下障害のある人の場合は、肺に行ってしまう可能性もあり、肺炎を発症するリスクもあります。たかが鼻水、されど鼻水です。

 

鼻をかむ、障害のある人にとってはなかなか難しい行為です。当たり前のように鼻をかめる皆さん、ご自分の幸せをかみしめてください。