神楽坂lakagu「カメラがみた作家の素顔」(東京都新宿区2016/06)

~懐かしい顔、若かりし頃のラフな表情が楽しい、新潮社秘蔵の作家の生写真展~

 

正式な企画名称は「新潮社創業120年記念写真展 新潮社写真部のネガ庫からカメラがみた作家の素顔」です。

神楽坂駅前の「lakagu(ラカグ)」2Fで、2016年6月14日から7月31日の開催。入場無料。50人の作家の表情をとらえた、始めて見る写真の数々。日本文学好きには、見逃せない企画展です。

 

「lakagu(ラカグ)」は、1969年に建てられた新潮社の書籍倉庫を改良して、2014年に誕生した商業施設。したがって、見た目はボロですが、実はバリアフリーです。

 

施設を正面からみると階段がありますが、車椅子では施設の裏側に回ってください。裏口のようなエントランスがあり、車椅子で入店できます。

店内はエレベーター完備。それに乗り会場の2Fへ。障害者用トイレも完備です。

 

展示写真のご紹介。先ずは往年の大作家から。

「川端康成と三島由紀夫」のツーショット。1968年に、川端康成がノーベル賞を受賞した報を聞き、鎌倉の川端邸に三島由紀夫がお祝いに駆け付けた時の一枚。すごいツーショットです。

 

「井上靖」がブランコに乗っている写真。1964年。当時57歳であった井上靖が、安土城址を訪れた時のワンショット。ミスマッチ感がたまりません。

 

劇団に指示をする「安部公房」。1977年、煙草をもちながら自身が主催する劇団へ指示を出している、53歳の安部公房の姿です。実は個人的に彼の作品のファンです。

 

豪華客船でくつろぐ「星新一」。新潮社の企画で船旅を楽しむ星新一の、優しそうな表情が印象的な一枚です。

 

次いで、現役人気作家の若かりし頃の写真。「阿川佐和子」1979年25歳。遠藤周作氏が若い女性を紹介する企画に、阿川弘之氏の娘さんとして登場した一枚。トンビが生んだ鷹として紹介されたそうです。

 

「林真理子」1983年28歳。デビュー作のエッセイ集がバカ売れした頃の自宅での一枚。今見てもいいキャラの20代です。

 

「吉本ばなな」1989年24歳。山本周五郎賞を受賞し、すでに流行作家。仕事場での初々しい表情の一枚です。

 

こんな感じの写真展です。

 

いずれの写真も、壁面を利用して展示されていて、車椅子での鑑賞に問題はありません。

 

個人的な感想ですが、もう少し一枚一枚の写真が撮られた状況や背景が、展示場で詳しく紹介されていると、より理解が深まる気がします。

「新潮社写真部のネガ庫」に眠っている面白い写真が、50枚しかない訳がありません。きっと続編の企画があるはず。その時には、もっと詳しい解説をぜひお願いします。

lakagu「カメラがみた作家の素顔」

残念ながら「lakagu(ラカグ)」周辺の街は、歩道は狭く、坂道が多く、地下鉄駅にはエレベーターもない、とあまりバリアフリーではありません。

でも、「lakagu(ラカグ)」の中は、バリアフリーです。

 

日本文学好きの車椅子の方。ぜひとも何とか頑張って来場して、「lakagu(ラカグ)」の企画にご参加ください。