丸の内明治生命館(東京都千代田区2015/05)

明治生命館

~土日のみ限定公開、昭和9年竣工の歴史建造物をバリアフリーに見学できます~

 

東京丸の内。平成16年完成30階建ての明治安田生命本社ビルの中に、旧本社ビルが融合して残されました。商業施設「丸の内MY PLAZA」とも一体化した、他に類をみない施設になっています。

 

公開エリアは2フロア。昭和初期のビジネス最前線の現場を、今見ることができます。平成9年に国の重要文化財指定されたため、壊したくても残すしかなかった面もあると思われます。

 

福沢諭吉が設立した生命保険会社です。三菱系なので、丸の内が本社。お堀に面した西欧古典主義建築の外観はそのまま残され、見る人に強い印象を与えます。

明治生命館

さてその内観です。見学コースはまずは2Fから。車椅子ユーザーはエレベーターをご利用ください。エレベーターを降りるとすぐに受付があります。入館は無料。通しナンバーがついたパンフレッットをいただけます。(※2018年7月現在、通しナンバーがついたパンフレッット制度はなくなっています)

2Fは中央部が吹き抜けで、周回部に往時の施設があり自由に見学ができます。

明治生命館

おそらくは取締役会が開かれていた立派な会議室。往時のコンビレーターが残る、これまた立派な食堂。重役の執務室、重厚な応接室が複数。健康相談室もあります。いまでいう保健室でしょうか。

丸の内明治生命館

これらの部屋の家具がまた立派です。専属デザイナーの作品だそうで、スパニッシュ様式、イギリス様式、ルネサンス様式など、部屋のデザインテーマに合わせたオリジナルの家具が配置されています。

カーテン、絨毯もコーディネイトされています。昔の会社は、経費削減などケチ臭いことを言わなかったのでしょう。大儲けした時代の勢いを感じさせる調度類です。

 

1Fには通常は階段で降ります。車椅子ユーザーは、先ほどのエレベーターを利用します。1Fは営業所「丸の内お客様ご相談センター」。現役の事務所です。開放されている土日はお休み。無人の営業所をみることになります。

 

その隣がラウンジで、これが豪華でとても広々しています。無料で自由に利用できるので、丸の内散策の休憩にご利用ください。丸の内エリア随一の休憩コーナーだと思います。

明治生命館

昭和20年の敗戦で、GHQに接収された建物です。米・英・中・ソの4か国による対日理事会が設置され、マッカーサーも出席しています。そして昭和31年まで接収が続きました。10年以上の期間、星条旗が掲げられていた建物です。

丸の内明治生命館

平成16年に完成したビルですが、施設全般にわたってバリアフリーです。ただ、以前の旧施設をそのまま残した周辺だけはバリアがあり、それをカバーするための不自然な昇降機などが設置されています。

丸の内明治生命館

地下駐車場があり、丸の内パークインに加入しています。基本は地下機械式ですが、障害者用平置きスペースが2台分はある駐車場です。

 

唯一バリアフリーで文句を書くと、障害者用トイレが狭く、設備も更新されていません。このトイレの設計は平成10年代の施設の限界です。平成20年代の施設だと、ほとんどこういう狭いトイレは無くなります。車椅子ユーザーは、トイレは近隣のもっと新しいビルで借りることをお薦めします。

 

土日の11時から17時までの、限定公開です。ある明治安田生命の本社勤務の人が、入ったことがないと言っていました。そういうものかもしれません。あまり混んでいるのを見かけたことはありません。おそらく、空いています。

丸の内明治生命館

今回訪問したときに改めて感じたのは、スタッフの車椅子の人への温かい心遣いです。入館時からすぐに声をかけていただき、受付の人もとても丁寧に車椅子ルートの説明をしていただけました。1Fに降りようとすると、すぐに警備スタッフが飛んできて、エレベーターに案内していただけました。皆様、お世話になりました。

 

土日の日中に丸の内に行く機会があれば、ぜひお立ち寄りください。戦前の空気がただよう、歴史を感じて学べる施設です。お子様にもお薦めです。きっと勉強になります。