西新宿高層ビル街のバリアフリー事情(2014/08)

西新宿高層ビル街のバリアフリー事情

~要注意!バリアゾーンへの車椅子お出かけ方法~

 

高層ビルが立ち並び、東京を、いや日本を代表する街、というイメージがありますが、車椅子ユーザーにとっては、難攻不落の街が西新宿高層ビル街です。

西新宿高層ビル街のバリアフリー事情

道路の構造が問題で、南北を通る「議事堂通」と「都庁通」の2本の道と「公園通」の一部が上層を通っています。

 

その下をくぐるように東西を通る「中央通」と「ふれあい通」と「南通」の一部が下層を通ります。この上層道路と下層道路を繋ぐのは階段です。

 

この段差を乗り越えて東西南北に自在に車椅子で移動しようと思うと、ビルのエレベーターを巧みに利用することになります。京王プラザとNSビル、そして都庁舎が利用の対象になります。

西新宿高層ビル街のバリアフリー事情

ありがちな失敗は、新宿中央公園方面から上層ルートで都庁にアクセスし、エレベーターで下層に移動しようとした場合に起こります。この都庁舎のエレベーターは、平日の日中の開庁時間しか利用できません。この失敗をすると、車椅子で数百メートルレベルの迂回をするハメになります。

西新宿高層ビル街のバリアフリー事情

次に辛いのは、高層ビル自体の段差。昭和40年代からの建築物なので、段差だらけです。

 

後付で何とかスロープをつけていますが迂回が遠い、障害者用トイレを増設していますが1か所だけ、など快適ではありません。

西新宿高層ビル街のバリアフリー事情

要注意ビルは「損保ジャパン」「野村ビル」「新宿センタービル」「三井ビル」「住友ビル」など、昭和40年代から50年代前半くらいにできたビルです。財閥の名前のついたビルはダメ、と覚えて下さい。それ以外のビルも、完全バリアフリーには程遠い状態で、無駄な段差や手狭な障害者用トイレなどが放置されています。

 

そもそも、JR新宿駅もエレベーターが利用できるのは南口だけで、西口、東口は車椅子では利用できません。新宿ワシントン方面に伸びる地下通路の「ワンデーストリート」も途中に段差が待ち受けます。

西新宿高層ビル街のバリアフリー事情

高層ビル街と新宿駅西口の間の繁華街は、雑居ビルや小規模店舗が中心で、おそらく障害者用トイレはありません。

 

コクーンタワーにある大型書店ブックファーストは、前の道路から半階ほどずらした構造になっているため、意図的につくられたわずかの段差のために、いちいちエレベーター利用しなければなりません。エレベーターが利用中止になっていて、車椅子ではお店に行けなかった経験もあります。

 

ニューヨークの摩天楼街も老朽化が進んでたいへんなようですが、西新宿の高層ビルも、もう一度ゼロからやり直したいバリアフリーレベルです。ちなみに近年できた、西新宿の外れにあるビルは全てバリアフリーです。遠くのビルはバリアフリー、困ったときは新宿駅から遠いビルに行きましょう。

西新宿高層ビル街のバリアフリー事情

西新宿高層ビル街に、車椅子でお出かけになる方への注意点をまとめます。

 

○JR新宿駅の出口は南口になります。遠回りです。時間に余裕をもってお出かけください。

 

○目的のビルの入口の位置を正しく確認して、アクセスルートをご検討ください。方角だけを頼りに進むと、行く手をバリアに阻まれることがあります。

 

○旧財閥系の名前のビルをご利用の場合、迂回スロープ、エレベーター、障害者用トイレなどが不便です。そういうレベルだと思って覚悟をしてお出かけください。ただし、何とかなります。

 

○都庁舎は官庁なので、第一庁舎の駐車場と展望台のエレベーター以外は、平日のオンタイムしか利用できません。

 

車でのアクセスもご注意ください。

旧財閥系の各ビルの駐車場も、バリアフリー面で気が利いていません。障害者用駐車スペースも、後付の貧弱なスペースが多いのでご注意です。微妙な段差があり、すべてにスロープが設置されていないケースもあります。京王プラザやNSビルの駐車場もそのレベルです。

 

日中の利用なら、都庁舎の駐車場がお薦めです。バリアフリーの上、障害者手帳の提示で、駐車料金が無料に減免になります。都庁舎は、夜間は出庫が出来ませんのでご注意ください。

 

新しそうで実は古い街、西新宿高層ビル街です。それでも少しずつ改装が進みます。10年前に比べれば、どうにもならないビルは無くなりました。

 

都庁舎は、メンテナンス費用の捻出が出来ずにピンチのようです。道路構造や高層ビルの基本設計のレベルの問題なので、抜本的なバリアフリーの改善は難しいでしょう。

 

車椅子利用、要注意のエリアです。