八幡地区(滋賀県近江八幡市2016/09)

八幡地区

~古い町並みは一見バリアだらけ、見どころの多い旧市街地区を車椅子で散策する方法~

 

お堀と背割り、古民家、旧宅、ヴォーリズ建築。古い町並みが残る観光都市近江八幡。旧市街地区の中心部、八幡地区は、一見バリアだらけ。車椅子での観光は、そう簡単ではありません。

 

碁盤目状の街路は、快適なバリアフリー歩道ではなく、ほとんどがデコボコガタゴト。車椅子利用者は、ちょっとした段差や窪みに注意して散策してください。

 

最大規模の駐車場である「市営小幡観光駐車場」には、障害者用駐車区画の設定がありません。

併設されている公衆トイレは、障害者用トイレあり。トイレのレベルは、公衆トイレとしてはまずます。ギリギリ実用に耐える障害者用トイレというところです。

 

この観光駐車場の近く、新町通りに「郷土資料館」「歴史民俗資料館」「旧西川家住宅」「旧伴家住宅」と、有料の観光スポットが並びます。古いモノを残し活かした施設なので、当たり前ですが、いずれの施設も今どきのバリアフリーではありません。車椅子では、行けることまで、見えるところだけ、という観光になります。

 

八丁堀方面に向かうと「近江兄弟社メンターム資料館」があります。入口はバリバリの段差。車椅子で資料館の外から中を眺めていると、隣接する近江兄弟社事務所の社員さんが飛んできてくれて、奥にある社員専用の通用ドアから、資料館へ案内をしていただきました。

通用ドアの幅は狭いので、普通の車椅子で横幅はギリギリ。この幅をクリア出来るなら、段差なく資料館に入ることができます。

 

「近江兄弟社メンターム資料館」の道を挟んだ正面に、近江兄弟社の創業者ヴォーリズと女の子の像があります。これは近江八幡名誉市民第一号に表彰されたヴォーリズに、市民の女子がお祝いの花束を贈呈している情景です。知識が無いと、なんのことだが見ただけでは解らないので、現地では解説版をご覧ください。

 

「八丁堀」沿いの散策路は、ほぼ全域、車椅子での利用は難しいと思ってください。一部ゲリラ的に車椅子で突っ込めそうな箇所もありますが、基本は段差の下にあるゴツゴツの道です。

 

旧市街内の「八丁堀」には、3本の橋が架かっています。「市立図書館」の近く、「近江兄弟社メンターム資料館」の近く、「白雲館」の近くの3カ所です。

車椅子から「八丁堀」の風景を楽しむなら、橋上から眺めるのがお薦め。豊臣秀次が築いた堀です。歴史に思いをはせながら、「八丁堀」沿いの風景を楽しみましょう。

八幡地区

観光案内所である「白雲館」は、明治10年に建てられた元小学校。入口は段差ですが、やや傾斜のきついスロープがあります。

1Fの観光案内コーナーの横に、障害者用トイレがあるので、街歩きの休憩に利用できます。

大きな施設ではありません。今回「白雲館」で休憩していたときに、観光バスの団体30名ほどがやってきました。いっきに「白雲館」の中は人だらけで、トイレは大行列に。こういうこともあり得る「白雲館」だとイメージして、上手に車椅子でご利用ください。

八幡地区

八幡地区の面白さは“古さの”多様性。豊臣時代の堀や背割りや町割りが残り、江戸時代の近江商人の屋敷や蔵が残り、「ヴォーリズ建築」や「白雲館」など明治期以後建築物があること。一言で“古い”と言っても、雑多な古さが交じり合っていることが希少です。

 

また、開町当初の区分けで、八丁堀の北側が武士の居住区、南側が商人や職人の居住区。更に職業別のエリア分けがあったため、現在でもその名残で「大工町」「鍛冶屋町」「畳町」「仲屋町」「魚屋町」と、ソソラレル町名が並びます。これは楽しい。町名をチェックしながら、八幡地区を散策してください。

 

町全体はバリアタウンです。それを楽しむつもりで、多様な古さ、面白い町名、そしておいしいグルメをお楽しみください。

 

ただし、飲食店もバリア店が多いので、ご自身の障害の状況に応じて利用可能かどうか、事前に目当てのお店に確認しておくことお薦めします。