車椅子で住みやすい住宅への改修

車椅子ユーザーのための住宅改修。障害の状況や住宅の既存状態によって違いますが、一般的にどんなことが行われているのかをご紹介します。

 

一戸建て住宅の場合、出入りの為のスロープや昇降機の設置を検討します。改修項目の中でも大物のひとつです。

 

一般的な日本の住宅の場合、玄関の中もバリア構造になっています。そこまで改修すると大工事になるので、玄関以外の出入りルートを設定することが実際には多いようです。居間から入る、客間から入る。新しい動線を創出します。このとき、雨の日対策を同時に考えておくことがポイントです。庇の増設などを検討しましょう。

 

室内です。床段差の解消が重要です。よく行われるのは、全面的にフラットなフローリング床への改修です。どうしても段差が解消できない箇所は、室内用のスロープを設置します。トイレ、浴室までも含めて、フラットな構造を目指します。

 

次にドアです。引き戸扉が人気です。構造的に引き戸が難しい箇所は、折れ開閉が出来るドアがいいでしょう。

 

手すりの設置です。実際に利用する障害のある人が、使いやすい場所に、使いやすい角度で設置します。玄関などの出入りをする場所、寝室のベッドまわり、トイレ、お風呂がポイントです。ちょっとしたことですが、手が機能する人なら、上手な手すりの設置はとても重要です。しっかり計画を立てて、役立つ手すりを付けましょう。

車椅子で住みやすい住宅への改修

そしてトイレとお風呂です。引き戸扉化で幅広い出入り口を実現し、適切な場所に手すりを付けましょう。手すりは介助をする人も使用することを想定します。

 

トイレは操作がしやすいコントロールパネルのついた、ウシュレットがいいですね。身体障害のある人にとって、ウシュレットは必需品です。

 

お風呂の改修は高くつきます。改修後10年以上たっても使えるイメージで改修工事を薦めましょう。浴室内昇降機の導入も要検討です。

 

キッチンの流しや洗面台も、自分で利用する障害のある人にとっては重要です。車椅子ごと入る流しや洗面台がいいですね。足もとが空いているタイプです。キッチンセットは高くつきます。慎重に選びましょう。

車椅子で住みやすい住宅への改修

飛び道具です。家庭用エレベーター。2階建て3階建て住宅は、これがあると便利です。天井リフト。天井にレールを埋め込み移動用のリフトなどを設置します。

 

マンションの場合、共用部を回収するには管理組合の許可が必要で、実際には難しいことが多いでしょう。今どきのマンションはまず大丈夫ですが、古いマンションは要注意です。

 

これらの改修に公的な助成を受ける場合は、市区町村が窓口です。本人、家族の収入状況、助成の上限額などが様々な要件がありますが、いずれにせよ改修前に認可されなければダメです。工事に入る前に、行政の担当課に連絡をしましょう。

 

この10年で一般住宅、マンションのバリアフリー化はいっきに進みました。今後はより一層進んだバリアフリー設計と、便利な道具の開発が期待されます。日本の住宅事情は、バリアフリー面ではよりよい方向に進むことでしょう。