昭和館(東京都千代田区2015/06)

~修学旅行のマイナー定番スポット、戦中戦後の苦しい生活を伝えるための国立資料館~

 

一般的な知名度はどれくらいでしょうか。「国民公園皇居外苑」にある「国立」の施設。九段下駅から至近、都心の一等地にあり、機械式駐車場も完備。施設のテーマは「国民が経験した戦中・戦後の生活に係る歴史的資料・情報を収集・保存・展示し、労苦を次世代に伝える」ことです。

 

九段下交差点の近くに建つ、巨大でかつ特徴的な建物なので、印象に残っている人も多いのではないでしょうか。7階建ての建物です。

1階はエントランスと受付、そして小規模なシアター。2階は外空間でイベント会場にもなる広場。3階は修学旅行など団体向けの研修室。4階は自由閲覧できる図書室。5階は自由視聴ができる映像・音響室。ここまでは無料の施設です。

6階と7階が有料の常設展示室で、障害者手帳の提示で本人と介助者1名が入場料無料に減免になります。

 

館内は全域バリアフリー。車椅子での利用に問題はありません。エレベーターは二基。障害者用トイレは、2階を除き全フロアに設置されています。メインの施設である「常設展」からご紹介します。

 

1階で入場券を買い、エレベーターで7階に上がります。

7階が常設展の入口。2フロア―構成で、7階が昭和10年ごろから20年まで、6階が昭和20年から30年ごろまで、の年代別展示になっています。

7階でエレベーターを降りると目の前に「国会議事堂周辺の焼け跡」という絵画が展示されています。ちょっとしたトリックアートになっているので、じっくりとご覧ください。

昭和館

さて常設展入口で入場券を提示し展示室に入ります。

7階の展示は大きく6つの企画。「家族の別れ」「家族への想い」「昭和10年頃の家庭」「統制下の暮らし」「戦中の学堂・学徒」「銃後の備えと空襲」。何となくイメージが湧くと思います。

各企画に関わる実物資料の展示を中心に、データや記録が図表化されて展示されています。

見終わると健常な人は6階フロアへ階段で降ります。車椅子の人は、エレベーターに戻って6階に行くように案内されます。

 

エレベーターで6階に降りると、常設展の出口から入ることになるので、奥まで先に進み展示をみるように案内されます。

6階の展示企画は「終戦直後の日本」「廃墟からの出発」「遺された家族」「子どもたちの戦後」「復興に向けて」。闇市、買い出しから、冷蔵庫、洗濯機、テレビの三種の神器まで、そういうイメージです。

後半部に「体験ひろば」があり、一升瓶での米つきや、井戸のくみ上げなどの体験が出来るようになっています。今回訪問時は、「体験ひろば」の案内ボランティアとして、ちょっと驚くほどの高齢の方が働いていました。体験の方法などを説明していただけます。

 

5階の映像・音響室は、往時の映像ニュース、SP番の視聴やできる施設です。自由に使えるマシンがあり、その前に長椅子が置いてあります。車椅子で行くと、スタッフの人が長椅子を横にずらしてくれました。車椅子でも利用できる視聴マシンです。

 

4階の図書室は書架に往時の生活に関係する書籍が並び、自由に閲覧できます。6人掛けのテーブルセットが複数置かれ、自由に利用できます。有料のコピー機も配置されています。

昭和館

今回訪問時、2階の広場では、往時の写真展が開催されていました。パネル展示方式の写真展で、戦後の様子が映し出されています。

 

靖国神社の近くにありますが、宗教施設ではありません。また、展示内容に政治的な思想もありません。昭和10年頃から30年頃までを対象にした国立の“民族博物館”だと思ってください。

 

ただ対象となる時期が時期だけに、見る人の知識、経験、思想によって、受け止め方は様々でしょう。ちょうど出るのが一緒になった、中学生の修学旅行の一団は「つまらなかった」という感想を口にしていました。それも正直な感想でしょう。

一方常設展内には、一つ一つの展示を食入る様にみている、80歳代と50歳代のくらいの親子がいました。

 

昭和館では往時の資料の寄贈を呼びかけています。賛同される方は、昭和館にご連絡ください。