身体障害がある人のプール運動

身体障害がある人のプール運動

障害のある人にとって、適切な運動を正しく継続して行うことは、とても難しいテーマです。

 

プールを利用できる身体能力があり、水中運動に積極的に取り組まれている障害者は大勢います。利用が難しいのは、胃ろうや気管切開などをしている方、プールの薬剤へのアレルギーのある方などで、そういうことが無い場合は、ストレッチャー利用をしているレベルの重度の方でも、プールを利用している人はいます。

 

一般に身体障害のある人にとって、プール利用上の注意すべきポイントは、バリアフリーと暖かさです。

 

着替えから介助者のヘルプが必要な人にとっては、異性介護でも利用できる十分な広さのある更衣室があると助かります。特にあがって、びしょびしょの水着から平服に着替えるのが、身体障害のある人にとっては難事です。車椅子1台分がやっと、というスペースの更衣室だと辛いです。プール用の車椅子と、マイ車椅子が並んでおける広さが最低欲しいところです。

 

車椅子のまま入水できるスロープ設計のプールもあります。下肢が不自由な人にとっては、ありがたい設計。普通の多くのプールは、入水するところで介助者の力技が必要になります。特に上がるときは力がいります。無理をせずに、プールスタッフの方にも、ヘルプをお願いしましょう。

 

一般の人ほどガンガンには運動できず、さらに基礎体力も劣っている人の場合、普通の屋内プールの水温、気温設定では寒くなります。障害者専用の施設だと、水温気温とも30℃以上の設定になっています。これくらいの暖かさがあると、心強いです。

 

プールでの運動の方法、内容は人それぞれですが、医療分野としては整形、あるいはPTの領域になります。プール指導を行っている先生もいるので、自分にあった運動方法の指導をうけることもできます。通常歩行は出来ないが、水中歩行ならできる、という人はどんどん歩きましょう。専門家は正しい歩行姿勢を教えてくれます。

 

残念ながら、屋内プールが完備されている学校、通所施設はあまりありません。大きな専門病院のプールや、障害者用のプール施設なら一番安心ですが、一般の公営プールの中にも、身体障害のある人が利用し易い設計のプールがあります。

 

もっと積極的にプールを利用する障害者が増えていいと思います。まわりの皆様も、身体障害者にとってプール運動は大切だ、ということをご理解いただいて、障害者のプール利用を支えてください。