障害者用駐車スペースの満車確率が高くなってきました

障害者用駐車スペースの満車確率が高くなってきました

障害者用駐車スペースの満車確率が高くなってきました

障害者用駐車スペース。駐車場には“あるのが当たり前”の時代になりました。

 

降車後は段差なく車椅子で移動できる。施設の出入り口に近い。車のヒンジ式ドアが開けやすいように、駐車スペースの横幅に余裕がある。この3点は必須要件です。

 

更に、雨の日対策に屋根がある。後部スロープ式またはリフト式車両のために、前後長にも余裕がある。この2点は現状では付加要件で、先進的な駐車場なら備えがあります。

 

障害者用駐車スペース。実感として近年“満車”のことが多くなったと思います。健常の人が停めてしまうマナー違反もあるでしょうが、妊婦さんなども含めて、純粋に障害のある人の利用が増えた、ということだと思います。このこと自体はとても喜ばしいことです。障害があっても、引きこもることなく、どんどん楽しくお出かけをしましょう。

 

通常の駐車スペースでは、ドアが開けられずに乗降できない人など、障害者用駐車スペースが満車だと本当に困る人がいます。これだけ利用者が増えてくると、障害者用駐車スペースの在り方を更に研究開発する必要があります。以下は、これからの障害者用駐車スペースについての提言です。

 

出入り口近くの便利なスペースに設置できる駐車区分の数には、限界があります。経験上、バリアフリーが確保されていれば、車椅子ユーザーにとって距離はそれほど問題ではありません。自走の人はガンガン行きますし、介助の人は健常な介助者が押して頑張れば済む話です。何百メートルも離れると問題ですが、数十メートルレベルなら大丈夫です。

 

妊婦さんも含めて体調に問題があり、中距離の歩行が難しいというは、そもそも安静にしているか、車椅子を利用しましょう。ということなので、出入り口近くにこだわる必要はありません。駐車場全体をバリアフリーに設計して、どの駐車区画からでも安全に移動できる動線を確保しておくことが重要です。

 

出入り口の近く、というしがらみを排除して考えた場合、車椅子ユーザーにとってもっとも重要なことは、乗降が出来るゆったりしたスペースです。

 

一定の台数分の障害者用駐車スペースは従来通り確保するとしても、満車の事態に備えた予備スペースの設置が望まれます。ヒンジドアを全開する車、スライドドアでも電動リフトシートが乗降する車は、横のスペースが必要です。

 

そこでご提案。駐車場の通路の脇の区画は、横が使えます。遠い不便なエリアで構わないので、通路脇の区画を「車椅子利用者優先」という扱いにしていただくと、助かります。

 

また近年、車の後部から車椅子ごと出入りするタイプの福祉車両も増えてきました。このタイプの場合は、縦のスペースの余裕が必要です。後ろから乗降しても、車道に出ずに済むことが重要です。駐車場の隅の区画など、そういう条件を満たした、いわば“死角”のような場所がよくありますよね。そこを「福祉車両優先」とすれば、とても便利です。

 

屋外型の駐車場の場合、雨の日対策が問題になります。障害者用駐車スペースには、ぜひ屋根をつけてください。そしてそこが満車の時のための対策です。

 

施設入口近くの便利な場所に、屋根つきの障害者用乗降スペースを、一台分だけでいいので設置してください。乗降専用のスペースです。これがあれば、一人で来た車椅子ドライバー以外の人は、そこで乗降できます。

健常な介助の人がドライバーなら、どこかに停めてきて傘をさして戻ってくればいいのです。先進的な施設では導入が始まっています。屋根つき乗降スペース、ぜひ導入をご検討ください。

 

バリアフリー施設を体験すれば皆さん解るように、車椅子ユーザーに優しい設計は、誰にとっても使いやすい設計になります。

新しい考え方と機能を取り入れた駐車場を、障害の現場からアイディアを出して創っていきましょう。