東京大神宮(東京都千代田区2015/06)

~ネット時代になって口コミで大ブレーク、本当に女性参拝者が絶えない恋の神社~

東京大神宮

「東京のお伊勢様」東京大神宮。飯田橋駅からほど近い都心立地の神社です。

 

残念ながら、あまりバリアフリーではありません。正面からのルートは階段。車椅子では、マツヤサロン側の車通路から入りますが、ここは傾斜路。更に参拝殿の前は砂利。しかも、参拝は行列が出来ていることが多いので、バリアルートの正面方面から並ぶことになります。車椅子での参拝は、苦戦する神社です。

 

“恋のパワースポット”として大人気。記憶頼りのことですが、20世紀の頃は、そんな神社ではなかったと思います。でも10年前には、すでに女性に大評判になっていた覚えがあります。おそらく、2000年代前半に、ネットに乗ってブレークしたのではないでしょうか。

 

明治30年代に始めて「神前式」を開発、導入した神社として高名です。当時は日比谷にあったそうですが、神殿で行う厳かな結婚式が大評判になり、予約が殺到したという記録が残っているそうです。

 

その後現在の地に移転してからも、結婚式場のマツヤサロンが併設された、結婚式が“売り”の神社であり続けました。現在でも、神前式から披露宴まで出来る結婚式場です。

 

現在のブームは、この結婚式場としての栄光の歴史とは違うものです。観察していると、ブレークしてから現在まで、二期に分けられるように思えます。

 

第一期は2005年から2010年くらいの間。名付ければ「恋愛成就期」。ここに参拝すると恋が叶う、ということで、お守りがガンガン売れていました。

 

第二期は2010年頃からの「恋みくじ期」。恋愛系のおみくじがあたる、ということで、お守りに加えて、おみくじが飛ぶように売れています。

 

参拝者の行動を順に書くと、正面から入り、手を清め、列に並び参拝。参拝後に、お守りと絵馬を買い、おみくじを引き、おみくじを結ぶ。絵馬に願い事を書き、絵馬をつるす。これが参拝の全貌のようです。

 

願い事が書かれた絵馬。じろじろ見ているわけではありませんが、パッと見に入る限り、かなり実名が書かれています。たまたま男性が、自分の名前を見つけてしまったケースもあり得る気がします。多分、ギョッとするでしょうね。

 

現在、もっとも人件費をかけて積極的に販売されているのは、おみくじです。「恋みくじ」という名称で、棒を引いて番号によって巫女さんから渡される方式と、おみくじの絵柄をみて自分で選ぶ方式の、2パターンの購入方法があります。これがよく当たるらしいのです。

 

この神社のおみくじ、きっとどんどん進化すると思います。名称、デザイン、選び方。また、恋愛といってもジャンルは広いので、「出会い」とか「結婚」など、セグメントされた領域での“おみくじ”も面白いかもしれません。このあたり、いったん勢いが付くと、アイディアはバンバン出てくるでしょう。勝ち組の勢いは止まらないとみました。

 

ネット時代の恩恵を得た神社に見えます。この種のブームは、口コミが効きます。マスメディアが流行を創った時代は、終わりました。でも意図的にこういう流行を創りだすのは、とても難しいこと。神社が下手に意図しなかったことが、かえってよかったのかもしれません。

 

とても面白い現象だと思います。恋愛問題では神社に興味の無い方も、ネット社会が創出したひとつの現象の体感を目的に、参拝にお出かけください。