東金ショッピングセンター サンピア(千葉県東金市2015/06)

東金ショッピングセンター サンピア

~開業してほぼ半世紀、老朽化した地方大型ショッピングセンターの課題~

 

核テナントはイオン。敷地は約4400坪。4階建ての商業棟と600台以上の駐車能力のある立体駐車場棟の2棟構成。しかもJRの東金駅前でもあります。

 

1978年の開業。地方大型ショッピングセンターの創生期の施設で、当時としては画期的な規模の施設です。その後、本格的な改修をせずに本日に至っているので、ほぼ50年前のショッピングセンター(SC)の構造を今に伝えてくれる希少な施設です。

 

東金周辺は、けっして寂れている地方都市ではありません。道路の整備は進み、街道沿いには、家電、ホームセンター、そして飲食店など、ぞくぞくと郊外型の商業施設が誕生しています。この「東金ショッピングセンター サンピア」も、しっかりと営業をしています。

 

それでもシネコンは閉鎖になりました。1Fの専門店街も、クローズの店舗が目立ちます。いっぽう、核テナントのイオンは、他のイオンと同じように元気です。地元資本の専門店も、頑張って営業しています。全体としては、ややテナントが歯抜け気味ではありますが、元気度60%くらいの印象で、それほど暗い雰囲気ではありません。

 

開業時の70年代という時代を想うと、とても先駆的な設計であったと思われます。立体駐車場にはエレベーターが二基設置。立体駐車場の4Fと商業棟の3Fが、空中連絡橋で直結されています。

東金ショッピングセンター サンピア

駐車場は、1F平置き駐車場と、商業棟の屋上駐車場もあり、総駐車可能台数は800台近くに。障害者用駐車スペースは、1F平置きゾーンに1台分あるのは確認できました。立体駐車場には、見る限りですが、どうも設定は無いようです。

 

商業棟にはシースルーエレベーターもあります。1Fの一部の飲食店や物販店は、SCの内部からでも、直接外からでも入店が可能な設計です。

 

施設の基本構造はバリアフリー。70年代の施設では無駄な段差が多用されていることが多いのですが、このSCでは見当たりません。障害者用トイレは、探した限り1Fに一か所だけ。あきらかに後付タイプのトイレですが、広さ、設備、清潔感とも、実用には耐えるレベルです。安心してご利用ください。

 

イオンの1F食品売り場は、内装が綺麗にリニューアルされています。いまどきのよくある食品売り場という印象で、違和感はありません。それ以外の施設及び店内は、やはり古さを否めません。

 

駐車場は、平置き区画の構造はガチャガチャ、立体駐車場は内部がボロボロ、正直に言ってそういう印象です。吹付塗装が崩れ落ちていて、床面に破片が散乱しています。立体駐車場のエレベーターは、乗って大丈夫なのか、不安になるほど老朽化しています。これほどの施設だから、点検はしっかりしているはずだ、と信じて乗る必要があります。

東金ショッピングセンター サンピア

商業棟の内装も、だいぶくたびれています。イオンですら2Fの衣料品売り場は、だいぶくたびれています。書店さんのあたりが一番汚い感じ。4Fのスポーツクラブに登って行く階段は、行くのが怖いくらいの暗い雰囲気です。

 

人間なんでも慣れるので、いつも使っている人は全く気にならないかもしれませんが、たまに行って50年経った施設の有り様をチェックしよう、と意識しみていると、気になって仕方がない古さ。今回訪問時は、商業棟が耐震補強工事をしている最中でした。現在とは基準が違う時代の施設です。内装のリニューアルよりも、耐震強化が先なのは当然です。

 

70年代に出来た多くのSCがどうにもならなくなっている原因は、規模の小ささと駐車場の不足にあると思います。古い駅前型のヨーカドーや西友などによくあるタイプです。

 

「東金ショッピングセンター サンピア」が、60%くらいの元気度とはいえ、まだまだ頑張れているのは、施設が大規模で駐車場が十分にあることでしょう。東金駅前商店街組合が中心になって建設した施設と聞いています。

初期コストがかかって大変だったでしょうが、思い切って大型化したのが50年後に生きています。長期的にみると、良いと思われることは徹底してやったほうが良い。そういう教訓を学べる大型施設です。