靖国神社遊就館(東京都千代田区2015/06)

靖国神社 遊就館

 

~太平洋戦争だけではなく、明治維新からの国の戦争の歴史が展示されている資料館~

 

憲法問題、外交問題に絡んで語られることが多い靖国神社にある、明治維新以後の日本の戦争史に関する資料館です。すべての展示をみるコースは「120分コース」と案内されています。それくらいの規模の資料館と思ってください。

 

各種障害者手帳の提示で、本人と介助者2名までが入館料無料に減免、館内は完全バリアフリー対応で、障害者用トイレは3カ所にあります。

靖国神社 遊就館

靖国神社は全域舗装路が完備され、境内でも砂利道を通らずに移動できます。鳥居は両脇に傾斜の緩いスロープがあり、車椅子での利用に障害はありません。ただし、電車利用の場合、高台にあるためどの駅から来ても上り坂になります。最も楽な坂は、市ヶ谷駅からの坂。九段下駅や飯田橋駅からは、なかなかの坂道になります。駐車場はたっぷりあります。御霊祭や桜の季節以外なら、満車になることは滅多にありません。

 

遊就館のエントランスを入ると受付があります。ここで障害者手帳を提示。コースは2Fから。車椅子ユーザーは、奥のエレベーターの利用を案内されます。

 

最初のゾーンは「明治維新から西南戦争」に関する展示。日本が列強の植民地にされるか、独立した近代国家としての基礎を固めることができるか。緊迫した当時の状況が展示されています。

靖国神社は、戊辰戦争の官軍兵士を祀ったのがその歴史の始まりです。明治維新という革命を国内の戦争という側面からみた展示です。

 

次のゾーンは「日清戦争から支那事変」。日清戦争の展示は少な目ですが、日露戦争の展示はたっぷりあります。大国ロシアに挑み、勝ち、しかし三国干渉を受けた軍部と日本国民の様子が展示されています。

ここまでの明治維新から日露戦争までの展示については、近代国家日本の黎明期の史実として、多くの人にとって、客観的に見ることができる展示だと思われます。

日露戦争の次からは支那事変、すなわち盧溝橋事件からノモンハン事件へと続く時代の展示になります。

 

1Fに移動しての三番目のゾーンは「大東亜戦争」。先の大戦をここではそう呼んでいます。靖国神社のスタンスが明確です。軍事戦略、各戦闘の作戦、特攻作戦の模様などが紹介されています。このゾーンの最後には、終戦以後に植民地化されていたアジア諸国の独立の歴史が展示されています。こういう史実のとらえ方にも、靖国神社のスタンスが現れます。

 

四番目のゾーンは「英霊のみこころにふれるゾーン」。特攻隊員の遺書などが展示されています。

 

最後のゾーンは大展示室。人間魚雷やロケット特攻機などの現物が展示されています。

 

出口前には売店コーナーがあり、日章旗や海軍Z旗など、いかにもというお土産も販売されています。

靖国神社 遊就館

出口にはゼロ戦と蒸気機関車の展示があり、ここだけは写真撮影OKで、皆さんゼロ戦の写真をとっていました。

 

見る人の知識、経験、思想によって、感じ方はそれぞれの資料館でしょう。今回訪問時は、おそらくは中国、韓国の人とおもわれる来館者も見かけました。

 

ナイーブな問題に抵触するので、必ずしも皆さんに来館、見学をお薦めするわけでありませんが、希少な現物展示を見る、靖国神社としての歴史認識を知る、という価値はある資料館です。

 

館内はシーンとしています。特にコース中盤の盧溝橋事件の展示あたりからは、声を出すこともはばかれるような雰囲気の展示になります。

騒いでしまうタイプの知的障害のある人と一緒に行く場合は、館内はそういう雰囲気だと覚悟をしてお出かけください。